歴史が面白い52

令和2年7月20日~7月23日

  <7月20日>

「GO TO」キャンセル料国土交通省は20日、「GO TO トラベル」事業について、補助の適用外となっていた予約のキャンセル料金を補助する方針を固めた。補償しない方針だった国交省に与党から再考を求める声が出ていた。

 

コロナワクチン英米先行。英製薬大手アストラゼネカは20日、英オックスフォード大学と開発している新型コロナウイルスのワクチンの初期の臨床試験(治験)で、強い免疫反応を確認したと発表した。ワクチンは9月にも供給を始める予定。開発中のワクチンを18歳~55歳の1077人に投与して反応を確かめた。ほとんどの人の体内で抗体をつくることが確認され、ワクチンを2回打った人はより強い効果が認められたという。日本では8月にも治験をする方向で調整している。アストラゼネカパスカル・ソリオCEOは20日、日本へのワクチン供給について「1億回を念頭に政府と交渉している」と述べた。9月の供給は最も早い部類に入る。英国政府が同ワクチンの1億回の調達に目途をつけたほか、ドイツ、フランス、イタリア、オランダによる「ワクチン同盟」も3億~4億回分を確保するなど、早くも獲得競争が始まっている。日本政府はモデルナなど複数の海外メーカーと同様の供給交渉を進める。

 

「夜の街」に現行法適用拡大。政府は新型コロナウイルスの感染拡大を受け、現行法の適用拡大で対策を強化する。緊急事態宣言の発令前でも特別措置法に基づき個別店に休業要請できるようにする。風俗営業法による「夜の街」への立ち入り調査で感染防止策を促す。

 

接触確認アプリ広がらず厚労省によると、20日時点でダウンロードした人は769万人で国民の1割にも満たない。感染を確認しアプリに陽性登録した利用者は20日時点で27人にとどまる。アプリは世界60カ国以上に広がっているが、各国でも思うように伸びていない。ドイツでは日本と同じように6月中旬から提供が始まったが人口の2割だ。

 

EU復興基金 合意。EUの首脳会議は21日早朝、7500億ユーロ(約92兆円)の復興基金案で合意して閉幕した。全体の規模を維持する一方、財政規律派に配慮して補助金と融資の比率を調整した。首脳による足掛け5日に及ぶ対面協議の末、何とかEUの結束を示した。基金の原資はEUの欧州委員会が債券を発行して全額を市場から調達する。EUが大規模な債務の共有化に踏み込むのは初めてで、財政統合が進む可能性がある。

 

  <7月21日>

コロナ治療薬 国内2例目厚労省は抗炎症薬「デキサメタゾン」を新型コロナウイルス感染症の治療薬として認定した。すでに広く使われている医薬品で、英国でコロナの重症患者の死亡率を下げる研究結果が出ていた。国内で2例目の正式なコロナ治療薬となる。

 

米加州感染、NY超えへカリフォルニア州が経済再開で6月以降に感染者が急増しており、近くニューヨーク州を抜き最多の感染者数になりそうだ。21日時点でカリフォルニア州は40万769人、ニューヨーク州が40万8181人だ。1日あたりの感染者数は7日平均でニューヨーク州が720人に対して、カリフォルニア州は約9000人だ。

 

  <7月22日>

国内新規感染 最多791人。全国で22日確認された新型コロナウイルスの新規感染者は791人とこれまで最多だった4月11日の691人を超えた。大阪府や愛知県なども過去最多を更新しており、首都圏にとどまらない全国的な広がりが目立ち始めている。また、東京都では感染者の累計で1万人を超えた。

 

混乱のGO TOスタート。「GO TO トラベル」事業が22日から始まった。23日からは4連休だが、鉄道や航空では予約が伸び悩んでいる。鉄道の予約は前年の3割程度、航空も同5割程度にとどまる。

 

イベント緩和先送り。政府は22日、8月1日に予定していたイベント開催の緩和を先送りすると決めた。5千人までを上限とする人数の制限を8月末まで維持する。専門家で構成する分科会の議論を経て判断した。

 

感染同時に判定厚労省は22日、新型コロナウイルスやインフルエンザの感染を同時に判定できるPCR検査を初めて保険適用すると決めた。検査にかかる時間も50分程度で従来より短い。ビオメリュー・ジャパンが販売する検査試薬を使う。

 

軽症者施設 月内2000室に。東京都の小池知事は22日、新型コロナウイルス対策として宿泊療養のホテルを7月中に2000室超に増やすと表明した。

 

  <7月23日>

国内感染 最多966人。全国で23日に確認された新型コロナウイルスの新規感染者が966人となり、過去最多を更新した。東京で366人、大阪で104人にのぼった。

 

医療体制に逼迫の足音。7月上旬まで余裕があるとしていた医療体制も逼迫し始めている。埼玉、千葉、東京、神奈川の入院患者は2週間前の2~4倍に増えた。感染者が20代、30代の若者が大半を占めるため重症者は少ないものの、埼玉県では22日時点の入院者数が444人とピーク時に確保する602床の7割に達する。

 

 

(コメント)

「GO TO トラベル」が始まった。感染の拡大は止まらない中で行われた。経済重視はわかるが、このウイルスは人との接触の機会を増やせば必然的に感染拡大となる。感染拡大中にわさわざインセンティブをつけて、人と会う機会を増やすことはないと思うが。これに携わる人は当然細心の注意を払ってサービスをされる。動き出した以上、どうであったのかよく検証してもらいたい。