歴史が面白い167

令和2年11月29日

  <11月29日>

内閣支持率58%に低下日本経済新聞社テレビ東京は27~29日に世論調査を実施した。菅内閣の支持率は58%で10月の前回調査から5ポイント低下した。政府の新型コロナウイルス対応を「評価しない」割合が48%と13ポイント上がり、「評価する」の44%を上回った。政府のコロナ対応について同じ質問をした過去6回の調査をみると、「評価する」の最低は5月の38%だった。感染拡大が始まった2月の40%や、感染拡大局面だった7月の42%よりは今回の方が高い。(日本経済新聞11月30日)

 

米の新規感染初の20万人超。米国で新型コロナウイルスの感染拡大が続いている。新規感染者は27日に初めて20万人を超え、カリフォルニア州ロサンゼルスでは不要不急の外出を終日禁止する命令が出された。ロシアやメキシコなどでも感染ペースが高止まりしており、世界の新規感染者数も過去最多を更新した。(同)

 

医療DX、コロナで進化新型コロナウイルス感染症を契機に、オンライン診療の拡大や集中治療室(ICU)の遠隔管理など医療現場のDX(デジタルフォーメーション)が進展している。医療機関は患者との接触の機会を減らすとともに、限られた医療資源やスタッフを効率的に振り向けることができる。(同)

 

近づくワクチンの実用化英米新型コロナウイルスのワクチンの実用化が近づいている。28日の英フィナンシャル・タイムズ(FT)によると、英政府は近く、米製薬大手ファイザーなどが開発する新型コロナウイルスのワクチンを緊急承認する方針だ。早ければ12月7日にも接種が始まる。米国では11日にも同ワクチンの接種が始まる見通しで、感染拡大をどこまで抑えられるかが焦点だ。FTによると、英医薬品・医療製品規制庁が数日中に承認する。介護施設の入居者や職員、医療従事者、高齢者などに優先的に接種するとみられる。(同)

 

ワクチン接種「望まず」27%。開発が加速する新型コロナウイルスのワクチンについて、4人に1人がワクチン接種を望んでいないことが、スイスの民間機関「世界経済フォーラム(WEF)」などの調査で分かった。副作用への懸念などが背景にあり、普及に向けて各国はアピールが必要になりそうだ。

11月上旬に発表された結果によると、ワクチン接種について「同意する」が73%、「同意しない」が27%だ。同意しない理ェ由は、「副作用への懸念」が34%、「臨床試験の進行が速すぎる」が33%、「効果が期待できない」が10%だった。

国別でみると、インド87%、中国85%、韓国83%、ブラジル81%、オーストラリア79%、英国79%、メキシコ78%、カナダ76%、ドイツ69%、日本69%、南アフリカ68%、イタリア65%、スペイン64%、米国64%、フランス54%。(読売新聞11月30日)

 

(コメント)

ワクチン接種の具体的な日程が提示されてきた。英国が12月7日、米国が12月11日から始まるという。いよいよである。

 

一方、スイスの民間機関の調査によると、世界の27%の人がワクチンを打たないという。国別によって違いがあり、インド、中国などがワクチン接種に同意する人の割合が高く、米国やフランスでは割合は低い。感染者数の多い国で、世界平均(73%)より割合の低いのは、米国、フランス、スペイン、イタリアである。ワクチンが結果として集団免疫を狙うとすれば、頭の痛い話となる。

 

日本も69%と低い方である。日本では2013年に子宮頸がんワクチンの「積極的な勧奨の一時差し控え」という事態が起きてから、国内での子宮頸がんワクチンの接種率は急速に下がっている。このことをきっかけに、ワクチンにめぐる議論が盛んになっており、調査で低い数字が出たのはそうした背景もあるのだろう。