歴史が面白い171

令和2年12月3日

  <12月3日>

コロナ、通常医療を圧迫新型コロナウイルスの感染拡大で看護師や医師の不足が深刻化し、がんなど通常の医療提供体制に影響を及ぼしている。大阪市内の病院は、コロナ対応に看護師を充てるため若年がん患者が入院する専用病棟の一時閉鎖を決めた。クラスターが発生した北海道旭川市の基幹病院は外来診療を休止した。(日本経済新聞12月4日)

 

20~50代の移動 感染拡大の要因厚生労働省の専門家組織「アドバイザリーボード」で3日、都道府県をまたいだ移動歴がある人の方が、ない人よりも他人にうつす頻度が高いとの分析結果が示された。20~50代の若年層や働き盛りの世代が移動に伴い他地域に感染を広げているという。座長の脇田隆宇・国立感染症研究所長は会合後、「20~50代の比較的活発に動く方々の移動を抑えることが重要だ」と述べた。(同)

 

アビガン 米で最終治験富士フィルムホールディングスなどがカナダの製薬会社と協力し、米国で新型コロナウイルス感染症の治療薬と期待されている「アビガン」の臨床試験(治験)を始めたことが3日わかった。800人超の患者を対象に、最終段階にあたる第3相の治験を実施する。治験で有効性を確認し、米国での販売を目指す。(同)

 

GO TO トラベル 首相が延長表明菅首相は3日、2021年1月末を想定していた「GO TO トラベル」の期限を延長すると表明した。政府が来週決める追加経済対策に関連予算を盛り込む。(同)

 

酸素投与患者28%新型コロナウイルスに感染した東京都の入院患者のうち、感染拡大から9月末までの間に酸素投与された患者は全体の28%だった。人工呼吸器を使った症例は5%だった。(同)

 

米のコロナ死者 1日3000人以上新型コロナウイルスによる1日当たりの米国内の死者数が2日、3100人を超え、過去最多を更新した。これまでは4月15日の2603人が最多だった。3日未明時点の集計によると、米国の死者数は累計で27万3000人を超えた。累計の感染者数は約1390万人に上り、いずれも世界最多となっている。(読売新聞12月4日)

 

大阪初の「赤信号」大阪府は3日、新型コロナウイルスの重症患者が急増している状況を受け、府の独自基準「大阪モデル」で非常事態を示す「赤信号(レッドステージ)」を初めて点灯させた。吉村知事は府内の医療体制が逼迫しているとして、「医療非常事態宣言」を出した。

3日開かれた府の対策本部会議で、できる限り、不要不急の外出を4日から自粛するよう府民に求めることを決定。期間は「GO TO トラベル」の自粛要請基幹と合わせ15日までとした。営業時間の短縮についても、15日まで延長することも決めた。(同)

 

(コメント)

大阪がとうとう赤信号になり、通天閣も赤ライト染まってしまった。重症病床の使用率が70%を超える見通しとなったことが主因だ。

 

東京都はどうか。傾向は大阪と同じで予断を許さない状況だ。ただ医療提供体制の警戒レベルは2番目に深刻なレベルに据え置かれた。重症者が最も多かった11月30日の70人から3日の時点で54人と減少しているからだ。4日は53人(都のHPによる)となり減少している。死亡が増えていることも一因かと思われる。陽性率も6.3%と横ばい。全体に感染は高止まりしているようだ。

 

これから自粛ムードであるが忘年会シーズンである、今後2週間は感染予防の正念場で急増するか減少かの剣が峰のようなところだ。ただ、医療現場は今でも深刻で、専門家からは「通常医療との両立が国難な状況が生じ始めている」との強い懸念が示されているという。