令和２年１２月１５日
＜１２月１５日＞
コロナ新薬 日本勢も着々。新型コロナウイルスの治療薬で、新技術を駆使してゼロから創り出した薬の開発が大詰めを迎え、「本命」として期待されている。これまでに国内で承認された「レムデシビル」や「デキサメタゾン」は、他の疾患向けの薬を「転用」したものだ。治療薬開発はさまざまな創薬手法の技術間競争の場でもある。
武田薬品工業は米ＣＳＬベーリングなど世界１１社と連携し、新型コロナから回復した患者の血液から、免疫をつかさどるたんぱく質「抗体」を抽出して製剤化することを目指す。治験は米国立衛生研究所（ＮＩＨ）がグローバルで実施しており、１０月から最終段階に入っている。
再生医療に使われる細胞医薬の技術も使われている。ロート製薬は人間の脂肪から採取した「間葉系幹細胞」を使う。幹細胞の中には炎症部位に集まる性質を持ったものがある。コロナ感染症が重症化すると免疫機能が暴走し自分の体を傷つけることが明らかになっており、細胞医薬はこうした暴走を抑える効果が期待されている。（日本経済新聞１２月１６日）
時短要請 地方に拡大。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う飲食店などへの営業時間の短縮要請は、都心部でなく地方にも広がりを見せている。
埼玉県はさいたま市大宮区、川口市、越谷市。神奈川県は横浜市、川崎市。群馬県は桐生市、伊勢崎市、太田市、舘林市、みどり市。愛知県は県全域。岐阜県は岐阜市、大垣市、中津川市、羽島市、各務原市、瑞穂市。高知県は全域。沖縄県は那覇市、浦添市、沖縄市。（同）
米接種優先順 州で違い。米国で新型コロナウイルスワクチンの接種が始まった。まず医療・介護施設の約２４００万人を優先するが、具体的な接種順位は各州で異なり、未解決な課題も多い。
首都ワシントンと西部ユタ州は第一弾の接種対象に介護施設の入居者を入れなかった。西部ネバダ州や同ワイオミング州は警察官を含めた。西部コロラド州はかき入れ時を迎えたスキー場、南部アーカンソー州は食肉工場で働く従業員を「不可欠な労働者」として優先的に配る計画だ。
ＣＤＣは「科学」「実行性」「倫理」の三大原則をもとに第２弾の対象者を決める諮問委員会を近く開く予定だ。（同）
ロンドン感染再拡大。新型コロナウイルスで欧州最多の６万４千人を超える死者を出している英国で、感染が再び拡大している。特に広がりが激しいロンドンでは、１６日からパブやレストランの店内営業が禁止になった。ワクチン接種が進む一方で、感染抑制のための制限は当分続きそうだ。
ロンドンは８日までの１週間で人口１０万人あたりの感染者数が１６６人から２２５人に増えた。ロンドンでは外出制限を伴うロックダウンが２日に解除され、飲食店や小売店営業を再開。人の動きが活発になるとともに感染も急拡大している。
ハンコック保健相はまた、ウイルスの変異株の感染が英国南部を中心に１千件確認され、急速な感染拡大に関係している可能性があると指摘したうえで、「現在のところ、この変異株が重症につながると示すものはなく、ワクチンに反応しない可能性は極めて低い」と話した。（朝日新聞１２月１６日）
介護報酬 ０．７％引き上げ。政府は２０２１年度から介護報酬を０．７％引き上げる方針を固めた。プラス改定は前回１８年度の改定に続き、２回連続となる。新型コロナウイルスの影響による利用控えなどで介護事業所の収支が悪化していることから、前回を上回るプラス幅で報酬を増やし、経営を後押しする。（同）
コロナ解雇 ７万６０００人に。厚生労働省は１５日、新型コロナウイルス感染拡大に関する解雇や雇止めは、１１日時点で見込みを含めて７万６５４３人だったと発表した。前週よりも１２０２人増加。アルバイトなどの非正規労働者が約６割に当たる７０２人を占めた。（東京新聞１２月１６日）
（コメント）
英国でコロナの変異株が見つかった。ロンドンではロックダウンが終了したばかりで、また感染再拡大となった。どうやらこのウイルスが関係しているらしい。
正確には、この変異株が、どの程度関係しているのかはまだわかっていない。また重症化するのか、ワクチンにどう影響するのかわかっていない。しかし、イングランドでは少なくとも60の地方自治体でこの変異株による感染が確認されているという。
感染力は強いとみられ、この変異株による感染はが１０００件以上確認されているという。
ただ警戒レベルはあげるが、クリスマスをはさんだ１２月２３日から２７日の５日間は、規制が一時的に緩和され、３世帯までなら集まることが可能になる。
新型コロナウイルはＲＮＡウイルスで変異しやすいといわれており、武漢型や欧州型などすでに報告されている。いままでの変異についてはワクチンが効かないという話は出ていない。今回はわからないとされているが。
世界中で７０００万人以上が感染しているので、その間に変異が起こりやすくなっているのだろう。やはり早く収束しないと何がこれから出てくるかわからない。早期の収束が望まれる。
