歴史が面白い246

令和3年2月16日

  <2月16日>

接種前倒し「あり得る」新型コロナウイルスのワクチンとして国内で初承認された米ファイザーの製品が16日、医療機関に搬入された。17日から医療従事者約4万人への先行接種を進める。12日に日本に届いた第1便約40万回分に続き、第2便も来週に到着する。河野太郎規制改革相は3月の想定だった370万人の医療従事者への接種について2月中の開始も「あり得る」と語った。(日本経済新聞2月17日)

 

変異型、23人新規感染厚生労働省は16日、新潟や兵庫、鹿児島など6都府県で、海外に滞在歴のない計23人が変異した新型コロナウイルスに感染したのを確認したと発表した。いずれも英国で報告された変異ウイルスで、不特定多数との接触はないとしている。(同)

 

コロナ回復者受け入れ 特養の報酬、5000円上乗せ厚生労働省は16日、新型コロナウイルス感染症から回復した要介護者を受け入れる特別養護老人ホーム(特養)などに対し、介護報酬を1日あたり5000円上乗せすると発表した。

コロナは発症から10日以上かつ、熱が下がって呼吸器の症状が改善してから3日以上とする厚労省の基準を満たせば検査不要で退院できる。それでも検査で陰性になるまで受け入れを嫌がる病院や看護施設が相次ぐ。回復した患者がコロナ病床を埋め、新規患者の受け入れが滞り病床が逼迫する一因となっている。(同)

 

コロナ患者受け入れ病院4割超 冬賞与カット新型コロナウイルスの患者を受け入れた4割超が冬のボーナスを減らしたことが、病院関連3団体の調査で分かった。

日本病院会全日本病院協会日本医療法人協会の3団体が全国4410病院を対象に調査し、1475病院から回答を得た。1475病院のうち、冬のボーナスを「減額した」38.1%、「支給なし」も0.3%あった。「満額」は60.7%だった。新型コロナウイルスの患者を受け入れる病院614病院に絞ると、減額は43.3%、支給なしが0.2%、満額は56.0%だった。(朝日新聞2月17日)

 

療養者の訪問介護 継続要求厚生労働省が全国の介護事業所に対し、新型コロナウイルスに感染して自宅で療養している高齢者への訪問介護の継続を求めている。陽性と診断された患者の自宅に出向いて介護するのは感染リスクが高いが、訪問介護の従事者は新型コロナワクチンの優先接種の対象外で、現場からは戸惑いや憤りの声が出ている。

(同)

 

ワクチンの争奪戦 欧州明暗。日本に先駆けて新型コロナのワクチン接種が欧州全域で始まって2か月近くが経った。順調に接種が進む英国に対して、EUではワクチン供給が遅れ、ロシア製に目を向ける加盟国も出始めた。EUは域内で生産したワクチンの輸出許可性を導入しており、状況次第では日本にも影響が及びかねない。(同)

 

コロナ武漢調査 割れる評価新型コロナウイルスの期限を探るため、WHOが中国・武漢で行った調査への評価が割れている。米国は中国の情報開示などを疑問視し、WHO側でも中国の姿勢や導きべき結論について専門家間で見解の相違があらわになっている。解明に向け、道筋は描けるのか。G7首脳会議でも議論になりそうだ。(同)

 

(コメント)

今回のコロナ対応では一番のポイントは高齢者の扱いであった。

感染すると重篤のリスクがあり、入院が前提で、回復すると退院先が見つからないことがある、といったように高齢者特有の問題が出てくる。

前日は回復者の老健での受け入れが出てきたが、今日は特養での受け入れだ。

老健と特養の大きな違いは、特養は介護を受けながら長く生活をする施設で、老健は介護を受けながらリハビリをして在宅復帰を目指す施設だ。老健は3か月から6か月程度の一定期間で退去することが前提になる。

今までも入院と退院は頻繁に起きていたはずだが、今回のコロナは2類の感染症ということで初めての場合となった。介護は自宅や様々な介護施設などいろんな場所で行われている。2類の感染症になった場合の治療のルートをこの機にしっかりと作ってほしい。日本は世界で最も進んだ高齢化社会の国の一つで、この分野ではトップバッターである。優れた先例になれるかもしれない。

 

また、入院できず自宅療養となった高齢者への訪問介護は、要求する厚労省が酷である。一般病院でもしり込みするところをあたかも素手で対応せよというのだから。記事にあるようにせめてワクチン接種をさせたうえでなければ無茶である。