歴史が面白い266

令和3年3月8日

  <3月8日>

入国、人数制限導入。政府は東京五輪パラリンピック関係者など外国人の新規入国を例外的に認めるのに合わせて人数制限を導入する。日本人帰国者や一部の再入国者など1日2000人程度を想定する。変異ウイルスを含めた新型コロナウイルスの感染拡大防止を徹底しやすくする。入国後の管理体制も強化する。

自民党外交部会で示された出入国在留管理庁の資料で、2月の1日平均の入国者総数は1241人だった。このうち外国人は494人、日本人は747人だった。20年11月は3235人、12月は4108人、21年1月は2611人だった。(日本経済新聞3月9日)

 

コロナワクチン 一瓶から七回分加藤勝信官房長官は8日の記者会見で、米ファイザー製の新型コロナウイルスワクチンを巡り、宇治徳洲会病院が1瓶から7回接種が可能だと発表したことについて「厚生労働省が事実関係を確認している」と述べた。

(同)

 

中国ワクチン 南米攻勢。中国が新型コロナウイルスのワクチンをテコに南米で攻勢を強めている。南米で唯一、台湾と外交関係を持つパラグアイは、ワクチンを確保するため、国交のない中国との直接交渉を模索する。実現すれば、中国が「関係逆転」の糸口にするのは必至とみられる。

背景にはパラグアイ政府の焦りがある。1月下旬以降、南米各国に中国製ワクチンが続々と供給される中、パラグアイが入手できたのはロシア製4000回分と、チリから提供された中国製2万回のみ。ワクチンを共同購入・分配する国際的枠組み「COVAX」を通じた供給も予定されるが、3万6000回分にすぎない。パラグアイ保健省によると、人口700万人の同国では、7日時点の累計感染者数は16万8043人、死者数は3318人に上る。首都アスンシオンでは5日以降、政府のコロナ対応やワクチン不足を批判するデモが続く。(読売新聞3月9日)

 

コロナ禍「隠れ失業」深刻。コロナ禍が長期化し、政府が公表する完全失業率に表れない「隠れ失業」が問題になっている。雇用契約は結んでいても仕事がない「休業者」が急増し、パートやアルバイトの勤務時間が半分になった人が大勢いることも判明した。非正規雇用の割合が高い女性の雇用環境は特に悪化しており、政府の支援策も十分に届いていない。

政府は、企業が従業員に支払う休業手当の一部を補助する「雇用調整助成金」の特例措置を設けている。複雑な手続きなどを理由に勤務先が休業手当を支払わない事例もあるため、昨年7月からは労働者が自ら申請できる「休業支援金・給付金」も受け付けている。勤務時間が減った場合も対象になる。しかし、確保した予算5442億円のうち、支給決定額は14%の776億円(2月25日時点)にとどまる。若者が中心の労働組合首都圏青年ユニオン」の担当者は「制度が認知されていない」と指摘する。(同)

 

 

コロナ病床 拡充を計画新型コロナウイルスの感染拡大で病床が逼迫したことを受け、厚生労働省が病床確保計画を見直すよう都道府県に求める方針であることが8日、わかった。昨年末から続く第3波のピークの2倍程度の感染者数に対応できる体制をめざす。地域の医療機関の役割分担を明確にすることで強化を図る。

厚労省は2月、大学病院などが重症者を、公立・公的医療機関など地域の中核的な医療機関が中等症の患者を担当するなどして医療機関の役割を明確にするよう、都道府県などに求める通知を出した。今の病床確保計画は昨年6月、第1波を踏まえて厚労省都道府県に作成を求めた。だが、第3波では医療機関の役割分担がうまく機能せず、病床逼迫が相次いだ。(朝日新聞3月9日)

 

高齢者クラスター 定期検査カギ新型コロナウイルスクラスターの発生が高齢者施設で深刻化する中、集中的な検査が一部地域で始まっている。定期的な実施で感染者を早期に発見でき、政府は緊急事態宣言解除に向けたリバウンド防止策になるとみる。だが、頻度の目安や対象者が明確でなく、実現には課題も多い。(同)

 

 

(コメント)

ワクチンは自国民の関心が最近では最も強いものである。その中で他国に対してワクチン外交を中国、ロシアが繰り広げている。

 

各国のワクチンの接種状況(日本経済新聞3月10日更新)をみると、

累積接種回数では、上位15か国は米国9205万回、中国5262万回、英国2370万回、インド2300万回、ブラジル1094万回、トルコ1000万回、イスラエル885万回、ドイツ789万回、ロシア666万回、UAE628万回、フランス580万回、イタリア558万回、スペイン471万回、インドネシア402万回、ポーランド400万回。

人口100人あたりの累積接種回数では、同イスラエル97回、UAE64回、英国35回、米国27回、トルコ12回、ポーランド10回、シンガポール10回、スペイン10回、ドイツ9回、イタリア9回、フランス8回、カナダ6回、ブラジル5回、ロシア4回、中国3回。

 

中国は接種した総数では米国に次いで多いが人口比でみるとまだ3%程度しか接種されていない。それなのに世界中でワクチン外交をしている。ロシアも同様である。

それに比べ米国は自国第一である。

現下の政治的な関心がどこにあるのか、各国の動向の一端が読み取れる。