歴史が面白い295

令和3年4月6日

  <4月6日>

新学期 変異型に警戒新型コロナウイルスの変異型が各地で拡大する中、新学期を迎える学校や保育の現場が対策を急いでいる。変異型の子供への感染割合は従来型を上回り、クラスター発生のリスクが高まっている。「まん延防止等重点措置」が適用された大阪・兵庫県3府県では部活動を制限するなど警戒を強化するほか、他の自治体もオンライン授業の整備など備えを進める。

厚生労働省によると、3月30日時点で確認された変異型感染者に占める10代以下の割合は23%で、従来型を含む全感染者に占める割合の9%を上回った。

休校の事態に陥っても学びを止めないため、オンライン授業の備えが進む。コロナ禍を受けて国は全小中学校へのタブレット端末などの配布を前倒しし、今年3月末には9割の自治体が配布を終えた。

昨春の長期休校時、公立校で同時双方向型のオンライン指導ができた自治体は全国の15%にとどまった。端末がそろわない上、デジタル機器の活用に不慣れな教員が多いことが原因だった。(日本経済新聞4月7日)

 

重症急増で医療緊迫新型コロナウイルス対応の「まん延防止等重点措置」の対象となった大阪などで重症の入院患者が急速に増えている。病床使用率は10日間で倍増、ペースは「第3波」時を大きく上回る。

府が確保した重症病床(224床)に対する使用率は3月28日から10日間で倍増し、66.5%に上っている。「第3波」だった2020年11月に使用率が6割に達した際は倍増までに20日程度を要しただけに、病床が埋まるペースが速いことが分かる。

今回の重症者では60代以下の占める割合が多い点が目立つ。府の場合、第3波の際は約25%だったが、直近の約1カ月は5割を占めた。(同)

 

東京でも入院者増加。都内の重症病床の入院患者は6日時点で44人。病床使用率は13%で1ケ月前の3月6日と比べて約2ポイント下がった。ただ中等症なども含めた全体の入院患者は6日時点で1555人となり1カ月前より162人増えた。病床使用率も31%と3ポイント上昇している。(同)

 

国内旅行客、12月54%減観光庁の旅行・観光消費動向調査によると、2020年12月の国内旅行客は前年同月比54%減となった。緊急事態宣言などの影響で5月に84%減まで落ち込み、国の観光需要喚起策「Go To トラベル」の効果などで11月には35%減まで回復したが、その後の感染の再拡大で再び落ち込んでいる。(同)

 

仙台市、8割が変異型仙台市は、2月以降に新型コロナウイルスの感染が確認された検体の一部を検査した結果、8割が変異ウイルスだったと発表した。

「E484K」と呼ばれる変異型が確認された。「E484K」は南アフリカ型やブラジル型にみつかっている。(同)

 

アストラゼネカのワクチン 血栓と「関連ある」。英アストラゼネカ製の新型コロナワクチンの接種者に血栓の症状が報告されている問題で、EUの専門機関。欧州医薬品庁(EMA)の幹部が「ワクチンと(症状に)関連ある」との考えを示した。イタリア紙が6日、インタビュー内容を伝えた。

どのようなメカニズムで症状が起きるのかといった点は未解明だという。ただし、「ワクチンを接種するメリットはリスクを上回っている」とも指摘した。

欧州各国はいったん見合わせた接種を再開したが、比較的若い世代で症状が確認されているため、ドイツやフランスなどは接種対象に年齢制限を設けている。(朝日新聞4月7日)

 

(コメント)

仙台で見つかっている変異ウイルスの型はE484Kだという。

これは神戸や大阪など関西で流行している英国型(N501Y)とは異なる。

E484Kは東京でも確認されている。海外から来たとすると東京から仙台に広がったと推測される。

 

海外では南アフリカ型とブラジル型があるが、いずれもE484KとN501Yの両方の変異を持っているという。したがって正確には仙台で見つかったのと異なる。

英国型は感染力が高く、重症・死亡リスクも高いといわれている。一方、E484Kについてはよくわかっていないがワクチンの効果を弱める可能性があるといわれている。

 

E484Kは、主に海外から国内に入ってきたとみられるが、慶応大学のグループは国内で変異したとみられるケースもあったと報告している。

 

大雑把に言えば神戸や大阪など関西の英国型と東京、仙台などの関東のE484K型(ひょっとすると東京で変異した東京型)の2つの系統の変異型が国内で流行していることになる。

ウイルスの変異は頻繁に行われているという。感染が続けば当然のことながら人にとって好ましくない変異も起こることになる。感染を抑えないといけないのだ。