歴史が面白い296

令和3年4月7日

  <4月7日>

都、まん延防止 要請。東京都は7日、新型コロナウイルス対策で緊急事態宣言に準じた措置が取れる「まん延防止等重点措置」の適用を国に要請する準備に入った。小池百合子知事が同日、都庁で記者団に「要請に向けた準備に入る段階だ。専門家の意見を聞いて速やかに判断していきたい」と表明した。(日本経済新聞4月8日)

 

変異型、全国に拡大。感染力が強いとされる変異型の新型コロナウイルスの感染報告数が国内で増えている。厚生労働省によると6日時点で1038件に達し、前週の801件の約1.3倍となった。最も多いのが「まん延防止等重点措置」が適用されている大阪府の205件で、兵庫県の197件が続く。埼玉県が61件、北海道が60件となるなど全国に拡大している。(同)

 

世界の変異型 1000超に分岐新型コロナウイルスの変異型は次々と見つかり、世界ではすでに千以上に分岐している。多くは自然に淘汰されるが、一部は感染力が強まったり、重症化しやすくなったりした恐れがある。

ウイルスは人に感染して増える際、遺伝子の複製ミスを起こす。新型コロナウイルスでは平均約15日に1カ所の割合で変異ができるという。遺伝子がかわるとたんぱく質の一部が変化し感染力や毒性などが変わる場合がある。

WHOが「懸念すべき変異ウイルス」と定義している英国型、南ア型、ブラジル型の3つは発見場所をもとに命名された。ウイルスのたんぱく質に起きた変異の場所を示すのが「E484K」「N501Y」といった呼び方だ。

ブラジル型と南ア型はE484KとN501Yの変異をともに持つが、英国型にE484Kはない。仙台市で見つかっているウイルスにはE484Kの変異があるという。

(同)

 

人出戻る東京 警戒増す新型コロナウイルス対策で、東京都が7日、緊急事態宣言に準じる措置が取れる「まん延防止等重点措置」の検討に入った。同日の感染者数は2回目の宣言解除後で最多となり、危機感が高まった。繁華街の人出が増えるなど「コロナ慣れ」による気の緩みも指摘される。(同)

 

PCR 企業診療所でも島津製作所は企業内診療所向けにPCR検査装置の販売を始める。感染症の専門知識がない医療関係者でも扱うことができ、従業員の新型コロナウイルス感染の有無が2時間以内に分かる。同時に4人分まで検査できる。装置は約200万円。島津製の試薬が必要で、別に1検体あたり約3000円かかる。

医療機関向けには20年11月から検査装置を販売しており、500台超の販売実績がある。企業内診療所向けも含め年間3000台の販売を見込む。(同)

 

聖火リレー公道中止東京五輪パラリンピック大会組織委員会は7日、大阪府で13~14日に実施予定だった公道での聖火リレーを中止すると発表した。代替措置として希望する聖火ランナーは、万博記念公園内をリレーする。一般客は入れない。(同)

 

コロナ財政支援 世界1760兆円IMFは7日、新たな財政報告を発表した。新型コロナウイルスの感染拡大に対応した世界各国の財政支援は過去1年間で計16兆ドル(約1760兆円)規模に上るとの見通しを示した。2021年の世界全体の債務残高はGDP比で前年より1.6ポイント高い98.9%に達すると見込んだ。

先進国の21年の債務残高は122.5%で、第2次世界大戦直後に匹敵する高水準になる見通しだ。米国は132.8%に上昇し、日本は256.5%になるとみており、突出して水準が高い。(同)

 

英、30歳未満の接種停止。英医薬品規制当局は7日、英アストラゼネカ新型コロナウイルスワクチンについて、30歳未満の接種を停止すると発表した。少数の若年者に血栓が確認されたためだとしている。

英BBCによると、英国では3月末までにアストラゼネカ製ワクチンが約2000万回接種され、79人に血栓が見つかり、19人が死亡。約25万回に1回の割合で確認されたことになる。

一方、EUの薬事当局「欧州医薬品庁(EMA)」は7日、アストラゼネカ製ワクチンについて、非常にまれな例として、血栓の発生を副反応リストに加える必要があると結論づけたと発表した。(読売新聞4月8日)

 

(コメント)

変異型の新聞報道が続いている。

日本の変異型には、関西系と仙台や東京系があると昨日指摘した。関西系はN501Y変異株で主に英国型、南ア型、ブラジル型であり、仙台や東京系はE484K単独変異株である。南ア型とブラジル型はE484K変異も伴っている。

 

4月8日の都のモニタリング会議では、東京都は3月28日時点ではN501Y系は8.2%の検査の割合だったものが、4月4日には32.3%に急激に増えているという。一方、E484K単独変異は、同60%から41.8%に減少している。 

まさに直近では関西から感染が広がっているようだ。それもE484K単独変異を上回るような勢いだ。

英国型であるN501Y変異は、感染力が高く、重症化しやすいという。

「まん延防止等重点措置」が妥当な判断だ。