歴史が面白い338

令和3年5月19日

  <5月19日>

米、ワクチン余剰に。米国で新型コロナウイルスワクチンの余剰が目立ち始めた。一部の州では供給量の3割超が未使用のままになっているほか、期限切れなどを理由に廃棄されるケースも出始めている。必要量を超えるワクチンを確保するなか、接種のペースが落ちていることが影響している。(日本経済新聞5月20日)

 

台湾・蔡氏、再任1年で試練。20日で再任から1年を迎える台湾の蔡英文総統が試練に直面している。これまで内外から評価されてきた新型コロナウイルス対策で綻びが見え始め、支持率も低下している。対立する中国とは経済的な依存がむしろ強まっており、「脱中国」戦略を描けずにいる。台湾当局は19日、新型コロナの感染者を新たに275人確認したと発表した。過去1年で160人ほどだった域内感染者が、最近5日間だけで計1200人を突破。歯止めがかからず、19日からは一斉休校となった。街は静まり返り、もはや対コロナの「優等生」の面影はない。

市民に広がる楽観に油断もあったのか、ワクチン確保は進まず人口2360万人に対し30万回分(18日現在)にとどまる。接種率は世界最低水準の1%。19日から外国人の入境も原則禁止した。1年前の就任時に61%あった支持率は最低の41%に低下。初めて不支持が支持を上回った。(同)

 

EU、入域制限を緩和。EUは19日、域外からの渡航制限の緩和について加盟国間で合意した。新型コロナウイルスのワクチン接種者による観光や、ビジネス目的でのEUへの入域を認める。夏の観光シーズンを前に規制を緩和することで、景気回復につなげたい狙いもある。(同)

 

コロナ感染 70万人超す新型コロナウイルス感染者は19日、46都道府県と空港検疫で新たに計5818人確認された。重症者は前日より58人多い1293人で過去最多を更新し、死者は97人。この日は累計感染者が70万人を超え、60万人突破(2日)から約半月間で、10万人近く増えた。(読売新聞5月20日)

 

ワクチン効果 半年調査厚生労働省は、新型コロナウイルスワクチンの日本人に対する効果を調べる研究を開始した。医療従事者ら1500人を対象に、発症や重症化を予防する効果を検証する。(同)

 

大阪↓東京→地方は↑新型コロナウイルス対策を検討する厚生労働省の助言機関は19日、北海道や沖縄で感染者数の急増が続く一方、首都圏は横ばい、関西圏では減少傾向が見られ、「地域差が大きい」との見解をまとめた。(同)

 

パンデミック条約議論へ。WHOの年次総会が、24日から6月1日まで、オンライン形式で開かれる。発生から1年半となる新型コロナウイルスパンデミックへの対応に関する検証結果が報告されるほか、今後の大流行に対処する「パンデミック条約」づくりの議論が始まるとみられる。(同)

 

露「国産ワクチン」不人気。ロシアが約半年前に開始した新型コロナウイルスのワクチンの一般向け接種が伸び悩んでいる。プーチン大統領が外国への売り込みに熱心な国産ワクチン「スプートニクV」について、最新の国内世論調査では約6割が、接種の意思がないと回答した。プーチン政権に対する根強い不信感が背景にあるとの見方も出ている。19日時点で、2回の接種を完了したのは総人口の約7%に相当する約1000万人で、1回でも接種したことがあるのは同10.1%の約1477万人となっている。

(同)

 

 

(コメント)

米国ではワクチンが余り、18万回分が廃棄されたという。

 

なんとももったいない話だが、

米国は米ファイザー製やモデルナ製をはじめ、6種類のワクチンを合計12億回分以上確保しているという。

これは3億人超の米国民全員にワクチン接種する回数の2倍だ。

 

バイデン政権は、英アストラゼネカ製ワクチン約6000万回分を途上国へ分ける方針を決めている。

さらに、17日には米国で生産した2000万回分を6月末までに輸出するという。

これを合わせても8000万回でまだまだ余る勘定だ。

 

ワクチン廃棄の理由は、使用期限切れ、保管の不備、突然の予約取り消しなどだ。

余剰の背景は1日当たりの接種回数の減少だ。17日時点で183万回(7日移動平均)でピークの4月中旬の338万回から45%減少している。

副作用への懸念から2回目の接種を受けに来ない人は500万人超と、1回目を受けた人の8%に相当するという。

1回も接種していない「拒否層」は13%だ。

 

これから米国は余剰分を使ったワクチン外交を始めるにちがいない。