歴史が面白い371

令和3年6月21日

  <6月21日>

五輪観客1万人まで。今夏の東京五輪を巡り政府や大会組織委員会、東京都は21日、国際オリンピック委員会(IOC)を交えた5者協議をオンラインで開き、競技会場の観客数の上限について、定員の50%以内で最大1万人まで認めることを正式決定した。観客上限を超えている競技・種目のチケットは、当選者の中で再抽選し約90万枚を削減する。(日本経済新聞6月22日)

 

インド型 世界で猛威。世界の新型コロナウイルスの感染者のうち、インド型(デルタ株)の比率が急上昇している。従来型よりも感染力が強く、英国では感染者数が急増している。ワクチン接種が進み、死者や重症者は大きく増えてはいないが、このまま感染者が増え続ければ経済再開の足かせになる可能性がある。(同)

 

医療現場 人手増加を警戒新型コロナウイルス対策で出ていた緊急事態宣言が21日、沖縄県を除く9都道府県で解除された。飲食店で酒類提供が再開されたほか、大型商業施設の営業制限の緩和もあり、人出は今後増える可能性が高い。病床使用率が宣言発出前より高止まりしている地域も多く、医療現場では「緩みがこのまま広がれば『第5波』は避けられない」との懸念も出ている。(同)

 

大学でも接種開始新型コロナウイルスワクチンの職場接種が本格的に始まった21日、慶応大学など全国17大学でも実施された。18日までに計174大学接種を申請ししており、今後、大学を拠点とした接種はさらに広がりそうだ。(同)

 

競技場外の行動重要東京五輪パラリンピックで感染拡大を防ぐカギは、競技場外での行動や、開催までの人出の抑制だ。東京大などの研究チームは、観客らが感染後に飲食店などに立ち寄らず、まっすぐ帰宅する人の割合「直帰率」を上げれば、感染者数の増加を抑えられるとの試算結果をまとめた。(読売新聞6月22日)

 

要介護者へ訪問接種新型コロナウイルスのワクチン接種で、かかりつけ医が高齢者の自宅を訪れて接種する「訪問接種」を荒川区が進めている。一人で集団接種会場に出向くことが難しい在宅要介護者などを支援する取り組みで、接種ペースを加速させる狙いもある。(同)

 

 

(コメント)

東京五輪の人出の抑制に関するシミュレーションが出た。

東京大などの研究チームが行った。

競技場から直帰してもらう人が多いと感染が抑制されるが、それを数字で示したのだ。

2割しか直帰しないと、1日あたりの感染者は8月第1週に81人増える。

5割だと49人増える。8割で22人増えるという結果だ。

そして8割だと観客数を半減させると同じ効果だという。

 

一方京大などのチームは、変異ウイルスの影響を試算している。

2か月かけて8割置き換わり、4月の宣言発令時の人出に戻った場合、

新規感染者は7月下旬の五輪開催時には約700人、

五輪開催時に人出の増加がなくとも、8月前半に再び宣言の発令水準となる1000人を超えるという。

 

試算は人出の増減だけでなくとも、変異ウイルスの流行でも影響する。

こうなるとどうなるかわからなくなる。

だが政策の効果は測ることができる。

直帰率を10%増やしたら何人減らせた。

インド型の拡大を10%に抑えたら何人減らせたなどだ。

変異ウイルスの置き換わりは検査数を増やし、実態に合わせた注意喚起をすれば抑制効果は出てくるだろう。

そうした対策が効果を示せればやりがいももっと出てくる。

さらに感染数に影響を与える要因はほかにもあるかもしれない。

また夏の気候も影響あるかもしれない。

要は使い方だ。対策に反映してもらいたい。