令和3年7月28日
<7月28日>
都内重症者、40~50代が5割。新型コロナウイルスに感染して重症化する年代が高齢者から40~50歳代に移る傾向が顕著になってきた。東京都の重症者に占めるこの年代の割合は5割と最多になった。新規感染者では20~30歳代が5割と多い。都内で医療逼迫が起きた1月の「第3波」とは様相が異なる。高齢者はワクチン接種が進み、症状悪化の抑制効果が出ている。中年層のワクチン接種の迅速化や、若い世代の人流対策などが重要になる。(日本経済新聞7月29日)
(コメント)
東京の感染者が3000人を超えた。
東京五輪の開催はじめとする人流増やインド株の流行の影響とされている。
こうした危機感の下開かれた東京都のモニタリング会議で興味深い報告があった。
コロナに感染した宿泊療養・自宅療養者に行動のアンケートを取ったのだ。
調査期間は6月1日から6月30日と若干時期はズレるが参考になる。
行動状況では「飲食を伴う懇親会等」、「大人数や長時間に及ぶ飲食」、
「同居者以外とのマスク着用なしでの会話」の感染リスクの高そうな3つのケースを
あげて、そのいずれかを行ったかを聞いている。
男女、年齢別に回答を集計しているが、
結果は男女とも10代、20代、30代が高い回答となった。
現下の感染者の多い世代と一致する。
男性 女性
10代 29.4% 31.1%
20代 45.0% 48.5%
30代 33.6% 33.0%
40代 23.5% 24.7%
50代 16.9% 17.9%
60代 0 18.8%
70代 0 0
多分、今でも状況は変わらないだろう。
感染の現場はやはり他人との会話である。
飲食はあったりなかったりするが、共通するのはマスクをしないで会話するケースである。
今は東京五輪があるのでさらに他人と会話する、集まって一緒に観戦するケースが多くなるだろう。
しばらくはリスクの高い状況に置かれることになる。
ワクチン接種なら 高齢者感染、1/10以下。新型コロナウイルスのワクチン接種で先行する欧米などから、接種を終えると実際に感染しにくいことを示すデータが集まっている。厚生労働省の国内調査では、高齢者の感染は未接種の場合に比べて10分の1以下になったという。接種の効果はでており、高齢者以外の接種を着実に進めることが重要だ。(日本経済新聞7月29日)
「7割の壁」破れ 若者啓発。東京都内の高齢者のワクチン接種率(1回目)は8割を超えたものの、全人口でみれば接種率(同)は30%にとどまる。集団免疫を獲得するには一般に7割の接種率が必要とされる。副作用への不安から接種をためらいがちな若い世代の接種率を高めようと、自治体などが知恵を絞っている。
(日本経済新聞7月29日)
東京発 感染増恐れ。全国の新型コロナウイルス新規感染者が28日、9500人を超え、過去最多となった。人流が抑えきれない中、東京から都外へ出かける人が増えており、感染拡大が全国に波及する恐れも出ている。旅行シーズンの8月や盆の帰省を前に、警戒感が高まっている。(読売新聞7月29日)
米感染1日5万人超。米国内で新型コロナウイルスの感染が再拡大している。直近1週間の新規感染者数は1日平均5万人を超えた。米疾病対策センター(CDC)はインド型(デルタ型)の流行が主な要因とみており、27日にはワクチンの接種を完了した人でも、屋内でのマスク着用を求める新たな指針を公表した。(読売新聞7月29日)