歴史が面白い430

令和3年8月19日

  <8月19日>

コロナ病床 実態調査へ。政府は新型コロナウイルス感染者用の確保病床の活用実態を調査する。約6000床を確保する東京都では6割の約3800床が埋まっただけで逼迫し、入院できず自宅待機する人がいる。病床確保のための補助金をもらいながら患者受け入れに消極的な病院がないか調べる。

各地で病床使用率が6~7割の段階で逼迫が始まる。自治体と病院が協議して確保病床数を決めたのに、受け入れられない病院がある。

厚生労働省は2020年末以降、新規に病床を確保すると1床につき最大1950万円を支給する制度を設けた。空けておく病床に1日最大約43万円を補償する事業などに1兆円以上を投じた。

厚労省は6日付の文書で、患者を受け入れない場合は補助金を返還請求する可能性も示唆した。その後、都が約170の重点医療機関のうち、受け入れ実績が低い施設に聞き取りとたところ、患者の受け入れが増えた。

政府には悪質な病院名を公表する案もあるが、病院との関係を悪化させるとの慎重論もある。(日本経済新聞8月20日)

 

(コメント)

確保しているはず病床が使えないという。

なんとも理解に苦しむことが起きている。

すでに新規に病床を確保するため1床最大1950万円の補助金を支払っている。

総額は1兆円を超えているという。

計算すると最大払っているとしても単純に5万以上のベッド数だ。

実態を国が調査するとのことだが、自治体では把握しているのだろう。

 

現在TVなどマスコミで病床が足りないのなら野戦病院を、という話でもちきりになっている。

それに対して東京都は否定的だ。

マスコミの取材に対して、東京都の担当者は

「いわゆる野戦病院のように患者を1か所に集めてオペレーションするのが効率的との考えがあるのは承知しています。しかし、医療資源があるのに、わざわざ、医療的に環境の悪い体育館に臨時病床をつくる必要性はない。検討する予定もありません」という。

これだけ聞くとずいぶん不可解な回答だ。どこに医療資源があるというのだ。

 

今東京で確保している病床は約6千床、使っているのは3800床だ。

2200床が確保しているのに使えないのだ。

推察すれば、医療資源があるというのはこの2千床余りのことで、このうち半分程度は補助金を返還せよと迫れば使えると踏んでいるのではないか。

野戦病院をつくるとしても、千床をつくるのは容易ではない。

そういう確証があるからこそ、人を食ったようなコメントができるのではないか。

また翻って、この際ぜひこの不可解な確保病床を正常にもどしてもらいたい。(了)

 

 

感染最多2万5000人超。政府は20日、新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言の対象に兵庫、福岡など7府県を追加する。宣言に準ずる「まん延防止等重点措置」は10県を加える。全国の新規感染者は19日に2万5千人を超え、2日連続で過去最多を更新しており、宣言などの対象拡大で人の流れを抑える。(日本経済新聞8月20日)

 

 

妊婦の感染増 出産懸念新型コロナウイルス「第5波」で、感染する妊婦が増えている。千葉県では自宅療養中に出産し、新生児が死亡した。東京都では7月の妊婦の陽性者が100人近くに上り、数が限られた周産期医療の病床が逼迫しつつある。妊婦は感染時の重症化リスクが高いが、ワクチン接種に消極的な妊婦や家族も多い。政府や専門医は「正しい知識を身につけて接種を」と呼びかけている。

日本経済新聞8月20日)

 

救済対象29人初認定厚生労働省の専門分科会は19日、新型コロナウイルスワクチン接種による健康被害の救済を初めて認定した。審議した41人分のうち29人について認めた。今後、厚労相による正式決定を経て市町村が被害者に医療費や医療手当を支給する。審議したのは予防接種健康被害救済制度に申請した18~83歳(接種時)の男女41人で、うち37人が女性。コロナワクチンを打った後に重いアレルギー反応の「アナフィラキシー」が起きた人など29人について救済を認めた。亡くなったり障害を持ったりした事例は含まれていないという。残りの12人は保留し、次回以降に引き続き審議する。(日本経済新聞8月20日)

 

米欧「3回接種」で経済維持。世界で新型コロナウイルスワクチンの供給格差が一段と広がる懸念が強まっている。バイデン米政権は18日、インド型(デルタ型)の感染拡大を食い止めるため3回目の追加接種(ブースター接種)を9月下旬から始めると発表した。一方、国際的な枠組みを通じた途上国などへの分配は目標の1割と低迷が続く。

独仏も9月から高齢者らを対象に始め、英国も検討に入っている。

日本も3回目接種を視野に追加調達に動く。河野太郎規制改革相は19日、「コロナの治療にあたる医療従事者にブースター接種が必要となれば、それに対応できる準備はしている」と述べた。厚生労働省の判断を待つ考えも示した。

日本経済新聞8月20日)

 

時間経過で効果薄れる。米国やイスラエル新型コロナウイルスワクチンの追加接種を進める背景には、時間の経過とともにワクチンの感染や発症を減らす効果が下がってきたとの分析がある。免疫が効きにくいインド型(デルタ型)の流行も影響する。それでも重症化の予防には有効だ。

追加接種すれば抗体は再び増え、感染防止効果の回復も期待できる。ただ、ワクチンの最大の意義は重症化や死亡を防ぐことだ。リスクの高い高齢者や医療従事者だけでなく、一般の人々まで広く追加接種が必要なのか、科学的根拠となるデータはまだ少ない。(日本経済新聞8月20日)

 

東京都、アストラ製接種。東京都は19日、英アストラゼネカ製の新型コロナウイルスワクチンの接種を9月1日から始める方針を明らかにした。40歳以上を対象に都独自の大規模接種会場を設けた都庁北展望室で開始する。

日本経済新聞8月20日)

 

入院・宿泊療養 制限へ基準新型コロナウイルスの医療提供体制が限られる中、感染者が急増する大阪府などの自治体で、入院や宿泊療養に年齢・症状などの基準を設け、制限する動きが出ている。一方、東京都は入院基準の厳格化を見送った。患者の優先度を判断する根拠は妥当なのか。実際に基準は機能しているのか。

政府の分科会メンバーの館田一博・東邦大教授は「酸素投与が必要な人や、重症化リスクのある人は入院させることが原則だが、首都圏などではすでにそれができないような状況だ。入院基準うんぬんというレベルではなくなっている」と話す。一方で入院基準を満たす患者のうち、空いたスペースにだれを優先していれるのかは示されていないと指摘。(朝日新聞8月20日)