令和3年9月1日
<9月1日>
ワクチン異物ステンレス。新型コロナウイルスの米モデルナ製ワクチンの未使用瓶39本から金属とみられる異物が見つかった問題で、厚生労働省は1日、異物はステンレスと特定され、ワクチン製造機械の部品の一部とみられると発表した。
同省によると、異物は8月中旬~下旬に、東京、埼玉、茨城、愛知、岐阜の5都県の大規模接種や職域接種の8会場で、製造番号「3004667」のワクチンから見つかった。国内流通を担う武田薬品工業によると、このワクチンは、スペインの委託企業が製造。瓶にゴム栓を取り付ける機械に不具合があり、ステンレス製の部品同士が摩擦を起こし、粒子状のステンレスが瓶内に入ったという。厚労省によると、ステンレスは、心臓の人工弁などに使われる。ワクチンは筋肉注射で、仮にワクチンと一緒にステンレスが筋肉内に入っても医療上のリスクは低いとしている。
異物が見つかったワクチンと同じ機械でつくられた製造番号「3004734」「3004956」のワクチンも合わせた約162万回分は全国約900会場に配送されており、同省はすでに使用中止を要請。
製造番号「3004734」のワクチンを巡っては、国内で接種をした2人が死亡。武田薬品工業は1日に発表したコメントで「(接種と死亡は)相互の関係なく、偶発的に生じたものと考えられる。調査は緊急性、透明性をもって誠実に進められている」としている。
(読売新聞9月1日)
(コメント)
ワクチンの異物で金属の正体はステンレスであった。
工場の機械が原因だというが、それならば如何にも杜撰な話だ。
ステンレスは心臓の人工弁にも使われており問題ないとのことだが、
にわかに信じられない。
死亡者も出ている。
武田薬品工業は偶発的に生じたものとコメントしているが、
説明が不十分で事故を起こした側としては誠実性に欠けるようだ。
ありえないような事故で起きているとした以上、
工場側の説明や、モデルナ側の説明など丁寧にしておかないといけない。
このワクチンはまだ正式認可を受けていない、臨床試験中である。
事故ならばもっと真摯に対応すべきだ。
それを厚生労働省もしっかりと対応しないと、
ワクチンの安全性に疑念を持たれることにもなりかねない。(了)
首都圏、再生産数「1」下回る。全国で新型コロナウイルスの新規感染者数が減少傾向を見せ始めた。1人の感染者が何人にうつすかを示す「実行再生産数」は首都圏で感染拡大の目安となる1を割った。厚生労働省の専門家組織は人流が再び増え始めていることや、保健所の検査で感染者を追い切れていない事情を踏まえ、感染防止策が緩むのを警戒している。
(日本経済新聞9月1日)
国の大規模接種に若年層枠。政府は自衛隊が運営する新型コロナウイルスワクチンの大規模接種センターで18~39歳を対象にした枠を設ける。9月下旬までに東京と大阪の両会場で若者枠として3万人分を用意する。センターの設置期限も11月まで2カ月程度延長する。
(日本経済新聞9月1日)
空港検疫で2例「ミュー株」確認。厚生労働省は1日、コロンビアで1月に初めて確認された新型コロナウイルスの変異型「ミュー株」を6月と7月、空港検疫で2例確認していたことを発表した。WHOが8月30日に注目すべき変異型(VOI)と位置付けてミュー株と命名したことを受け、国立感染症研究所がこれまでの検査結果を改めて集計した。
(日本経済新聞9月1日)