令和3年9月7日
<9月7日>
ノババックス製契約。厚生労働省は7日、国内で4番目となる新型コロナウイルスワクチンの供給にめどがついたと発表した。米バイオ製薬ノババックス製のワクチンを巡り、国内での生産を担う武田薬品工業と1億5000万回分の供給契約を結んだ。
ノババックス製ワクチンは現在も開発途上で、供給は早くとも2022年初めとなる見通しだ。接種や流通には薬事承認が必要で、厚労相が諮問機関の協議を踏まえて判断する。(日本経済新聞9月8日)
(コメント)
ノババックスのワクチンと契約を結んだ。
タンパク質サブユニットワクチン(組み換えタンパク質)と呼ばれるワクチンである。
これはインフルエンザワクチンなどで使われている方法で作られたものだ。
RNAワクチンのような新しい技術のワクチンではない。
ウイルスの感染に関わる部分、スパイクタンパク質を抗原としたワクチンだ。
特定のウイルスタンパク質だけを抗原とするので、免疫を起こす力が弱いので、免疫増強物質であるアジュバンドを混ぜている。
ワクチンの製造にかなり時間がかかるという。
ノババックスのワクチンは、遺伝的に改変した蛾の細胞を用いてスパイクタンパク質を低コストで大量生産してワクチンをつくっている。
このワクチンは2~8度Cで保存できるため通常の冷蔵ですみ、配送がはるかに現実的になる。アジュバンドには南米チリのシャボンノキの樹皮から抽出したサボニンという化合物でできているという。
ワクチンの安全性は安心できそうだ。(了)
「接種8割」世界戦略必須。新型コロナウイルスワクチンの世界生産が、世界の12歳以上人口の8割をカバーできるようになっても、途上国のワクチン不足は当面続きそうだ。途上国での流行が続き、感染力の強い変異ウイルスの出現が繰り返されれば、新型コロナの収束は遠のく。先進国の抱える余剰分の分配など、世界的なワクチン戦略が必須となる。
(日本経済新聞9月8日)
世田谷区、酸素投与の拠点開設。東京都世田谷区は自宅療養中に体調が急変した新型コロナウイルス患者を受け入れる酸素ステーションを開設した。区内の医療機関の空きフロアを使用し、最大で7人の患者を受け入れる。2カ所目の開設も検討している。
(日本経済新聞9月8日)
接種の「若年層枠」続々。新型コロナウイルスのワクチン接種で、東京都内の自治体が子どもや若者への優先接種枠を相次いで新設している。文京区は8日から12~18歳の優先予約を受け付ける。江東区も12~39歳向けに約7千人分の枠を設ける。
(日本経済新聞9月8日)
金曜夜に接種枠 港区で17日から。東京都港区は7日、9月中旬から金曜日の夜間に新型コロナウイルスワクチンを接種できる区民向け会場を設けると発表した。
(日本経済新聞9月8日)
小中臨時休校 全国の1割超。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、公立小中学校で夏休み延長や臨時休校を実施している自治体が全国で1割超に上ることが7日、文部科学省の調査でわかった。短縮授業や分散登校をしているのは2割超だった。休校などで子どもが家庭で過ごす時間が増えれば、保護者の生活や仕事にも影響が出る。
(日本経済新聞9月8日)
休校支援金再開。田村憲久厚生労働相は7日、新型コロナウイルスの感染拡大で子どもの通う小学校などが臨時休校して仕事を休まざるを得なくなった保護者への支援金の支給を再開すると発表した。休校の広がりを受け、8月1日から12月31日までに取得した休暇を対象に支援する。
(日本経済新聞9月8日)
緊急事態月末まで延長 調整。現在21都道府県に出ている新型コロナウイルス対応の緊急事態宣言について、政府は12日の期限を今月末まで延長する方向で調整に入った。9日にも専門家に諮り、了承されれば、政府の対策本部で決定する。
(朝日新聞9月8日)
宿泊療養も現場逼迫。新型コロナウイルスの「第5波」で、入院できない患者の受け皿となっているのが宿泊療養施設だ。大阪府の入所者は約3500人で、感染者が全国最多の東京都より約1600人多い。「第4波」で医療危機に陥った反省から整備を進めてきたことが背景にあるが、医療従事者の確保が大阪と東京の共通課題となっている。
(朝日新聞9月8日)
宿泊療養施設で死亡 遺族に和解金支払い。新型コロナウイルスに感染した男性が宿泊療養施設で死亡したことをめぐり、神奈川県は県の対応方針に不適切な点があったと認め、遺族に和解金575万円を支払うことを明らかにした。8日に始まる県議会定例会に議案を提出する。
(朝日新聞9月8日)
愛知・音楽フェス 補助金取り消し。愛知県常滑市で8月下旬に開かれた音楽フェスについて、経済産業省は7日、感染対策が不十分だったとして、開催を支援する最大3千万円の補助金の交付を取り消す方針を固めた。主催者に通知したという。
(朝日新聞9月8日)
コロナ後遺症あり 半数。世田谷区は、新型コロナウイルスに感染した区民や区内病院に入院した人を対象に実施した後遺症に関するアンケートの結果(速報)を公表した。回答を得た3710件の内容からは、コロナの症状がおさまっても、様々な後遺症の症状や退院後の不安などに苦しむ姿が浮き彫りになった。区によると、無症状や軽症者も含めた大規模な調査は全国的にも珍しいという。
回答者のうち、「後遺症がある」と答えたのは1786人、「ない」は1830人と、ほぼ2分した。年齢別の後遺症の有無の割合では、30、40、50代で「ある」がいずれも半数を超えていた。後遺症の症状別で最も多かったのは嗅覚障害で971件。全身のけんたい感(893件)、味覚障害(801件)と続いた。
(朝日新聞9月8日)