歴史が面白い510

令和3年11月7日

  <11月7日>

「#国内コロナ死者数ゼロ。

 #米政権 企業にワクチン義務化 連邦高裁、一時差し止め。

 #コロナ感染、なぜ急減。

 (東邦大学教授 館田一博氏。

  東大名誉教授 黒木登志夫氏。

  阪大特任教授 松浦善治氏。

  東大准教授 仲田泰祐氏。)」

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国内コロナ死者数ゼロ。国内で7日、新型コロナウイルス感染症による新たな死者の報告はなく、昨年8月2日以来、約1年3カ月ぶりにゼロとなった。ワクチン接種の進展や治療薬の普及が要因と考えられる。

新たな感染者は162人で、内訳は大阪39人、東京21人、北海道と岡山でそれぞれ10人など、厚生労働省によると、重症者は100人で前日から変わらなかった。

日本経済新聞11月8日)

 

米政権 企業にワクチン義務化 連邦高裁、一時差し止め。ニューオーリンズの連邦控訴裁判所(高裁)は6日、バイデン政権の企業に対するワクチン接種義務化措置について「重大な法律上、憲法上の問題がある」として一時的に執行を停止するよう命じた。ロイター通信などが伝えた。

政府は4日、企業へのワクチン接種要請の方針について公表した。100人以上を雇用する企業は2022年1月4日までに、従業員にワクチンを接種させるか、陰性証明を週1回提示させる必要があった。違反した企業は最大1万4000ドル(約160万円)の罰金が科せられる。

日本経済新聞11月8日)

 

コロナ感染、なぜ急減。新型コロナウイルスの国内感染者数が急減している。1日2万人を超える新規感染者が報告されていた8月から状況は一変した。ワクチン接種が進んだ他の国の感染再拡大も伝わるなかで、足元では日本の減り方が際立っている。急減の理由は何か、今後はどうなるのかを専門家に聞いた。

日本経済新聞11月8日)

 

東邦大学教授 館田一博氏。ワクチン接種が急速に進み、同時にタイミングよく不顕性感染を含めて免疫を持つ人が急増したことで国内で一時的な集団免疫効果が強く表れ、8月以降に感染者が急減した可能性があるのではないか。

 

東大名誉教授 黒木登志夫氏。デルタ型ウイルスの増減が急すぎる。ワクチンの効果については、2回接種を完了したうちの約2割が「ブレークスルー感染」を経験する。接種率60%の段階では感染予備軍が人口の52%になる計算で、新規感染者数は高止まりしたはずだ。

では何が原因か。デルタ型は変異を繰り返し、より感染力が強いものに置き換わっていった。すでに天然痘水ぼうそう並みの、これ以上ないような感染力を獲得している。

特に国内では日本独自のデルタAY・29型が第5波の主流で、これが収束に向かったのではないか。仮説だが、ある遺伝子領域に変異が追加され、感染性が失われるといったことが起きている可能性がある。今後、新たな感染の波が起きるとしたら、デルタ型とは異なる新しい変異ウイルスが入ってきたときだろう。

 

阪大特任教授 松浦善治氏。ワクチン接種が進んだことが指摘されがちだが、海外でも接種が遅れたインドネシアで患者が減り、タイやロシア、英国は増えてきた。ワクチンだけでは説明できない。

患者の急減はウイルス側に問題があるのかもしれない。様々なウイルスのうちで、遺伝情報をRNAに載せた「RNAウイルス」は変異を起こしやすい。新型コロナもその一種だ。変異を盛んに起こすことで様々なタイプができ、一部が人間の免疫の仕組みやワクチン、治療薬の攻撃をすり抜けて増える。強い感染力を持つ新型コロナのデルタ株はあまりに多くの変異を起こしすぎ、人間に感染した時に増えるのに必要な物質を作らせる遺伝情報が壊れるなどして、自滅しつつあるのかもしれない。以前に優勢だった株は、デルタ株の流行に押されて勢力を弱めた。

 

東大准教授 仲田泰祐氏。ワクチン接種の効果は7月から働いており、人流とワクチンだけで8月後半の急減は説明しにくい。追加的な人流抑制をしなくても感染が急速に減少することがあるというのが、この夏の最大の教訓だ。ロックダウンは学校教育、飲食・宿泊やイベントなど、幅広い分野で社会的、経済的なコストが生じる。行動制限は政策手段として排除すべきではないが、効果には不確実性があり、慎重に検討すべきだ。

日本経済新聞11月8日)

 

(コメント)

識者が夏後半、急速に減少したコロナ感染にコメントしている。

どうやらワクチン効果、人流抑制だけでは説明ができないようだ。

どちらかというとウイルス側の事情によるのではないかということだ。

歴史的にも人間の力ではなく、ウイルス側の事情で収束している。

 

科学的に裏付ける報告も上がってきた。

国立遺伝学研究所新潟大学のチームが10月30日、流行したデルタ株で遺伝情報の変異を修復する酵素が変化し、働きが落ちたことが影響したのではないかという研究結果を発表した。

8月下旬のピーク前にほとんどのウイルスが酵素の変化したタイプに置き換わっていた。同研究所の井ノ上逸朗教授は「修復が追いつかず死滅していったのではないか」と指摘する。

 

鎖国状態の日本では一山越したようだが、8日から海外から留学生など入国する。

あらたな変異ウイルスが入ってくると見たほうがいい。

まだまだ続きそうだが、こうい収束の仕方もあるということもわかった。

ピークをいかに抑えていくことには人の力もありそうだ。(了)