歴史が面白い7

2月の続き

 2月10日 クルーズ船の陽性者数は2月5日の10人から増え続き、新たに6日は10人、7日は41人、8日は3人、9日は6人、10日は65人となり、合計135人となった。加藤厚生労働大臣は記者会見で、船から下りる全員を対象に、ウイルス検査の実施を検討する考えを示した。「これだけ船内でいろいろな感染もある。船を出るときにもう一度チェックすべきという声も受けとめながら、検査する場合の対応や、できるか、できないか、詳細な検討をしている。」

 

中国では、習近平主席が北京で初の現場視察を行った。

 

専門家のコメントとしては、「クルーズ船乗員全員を検査し、必要な措置をとる方がよいのではないか」(中山哲夫(北里大))、「現時点では全員検査をするのも難しい」(賀来満夫))。

 

 2月11日 WHOは新型コロナウイルスによる肺炎を「COVIDー19」と命名した。

 

国保健福祉省が日本などへの渡航自粛勧告を出した。

 

 2月12日 武漢からの帰国第1便乗客197人が2週間ぶりに宿泊施設から退所した。同日、ウイルスの検査を実施し、結果は全員が陰性であったとも発表された。

 

クルーズ船で、検疫官1人の感染が判明した。この検疫官は2月3日に検疫が始まった際、乗客らに健康状態を尋ねる質問票の回収などを担当していた。後に問題となる検疫官や職員の感染の第1号である。

 

安倍首相は中国からの来日拒否を浙江省にも拡大したと表明した。

 

経産省はマスク増産の設備投資企業に補助金交付の方針と表明した。

 

 2月13日 国内初の死者が発生した。神奈川県の80歳代の女性である。後に1月18日に屋形船で開かれた東京・城南地区の個人タクシー組合支部の新年会からのつながりが判明する。

さらに神奈川、東京、千葉、和歌山で感染経路不明の感染者が確認された。

 

和歌山県済生会有田病院勤務の男性医師の感染も確認され、院内感染の疑いも持たれた。事態の展開は急になってきた。

 

同日、政府は新型コロナウイルス感染症対策本部を開き、検疫や検査の態勢強化などの最初の緊急対応策をとりまとめた。

 

クルーズ船については、高齢者など乗客の一部の下船許可へと方針転換がされた。

 

準備状況を確認するIOC調整委員会と東京五輪大会組織委員会の事務折衝が始まる。

 

専門家のコメントとしては、「国内でも感染経路が追えない感染が拡大してきた。今後、医療体制を守る方法を考えるのが重要である」(押谷仁)。

 

 2月14日 クルーズ船から11人が下船した。80歳以上の方で、船内で窓のない部屋などで生活している方や基礎疾患を抱えている方で本人が希望する場合は、検査を実施し、陰性が確認された方について、下船し、潜伏期間が解消するまでの間、政府が用意する宿泊施設に入るという条件である。 

 

政府は、新型コロナウイルス感染症対策専門家会議(座 長 脇田 隆字 国立感染症研究所所長)(以下「専門家会議」という。)を開催することを決定した。 新型コロナウイルス感染症対策本部の下、新型コロナウイルス感染症の対策について医学的な見地から助言等を行うためだ。

 

和歌山県済生会有田医院で勤務医に続いて入院患者の感染が確認された。

 

専門家のコメントとしては、「症状が安定しているのなら、自宅療養が得策」(岡部信彦)。

 

(コメント)

おそらく中国からヒトの流れを止めていないので、感染拡大が始まっているのだろう。各地で患者がポツポツと出始めていた。最初の政府の判断が問われるのが中国ルートの閉鎖が全面的に出来なかったことだろう。