歴史が面白い177

令和2年12月9日

  <12月9日>

ファイザーのワクチン 英でアレルギー反応。英医薬品・医療製品規制庁(MHRA)は、新型コロナウイルスのワクチンでアレルギー反応が出る可能性があるとして注意を呼び掛けた。8日から米ファイザーなどが開発したワクチンの接種を始めたが、過去に深刻なアレルギー反応がある人については接種をしないようにする。2人の医療従事者が接種した直後にアレルギー反応が出た。ともに回復しており、過去にアレルギー反応の経験があったという。(日本経済新聞12月10日)

 

米感染、1か月で5割増。米国の新型コロナウイルスの感染者数が8日に1500万人を超えた。11月に8日に1000万人に達してから1か月で5割増加した。11月下旬の感謝祭後に感染のペースが加速しており、外出や集会が増えるクリスマスシーズンに向けて感染者がさらに増加するおそれがある。(同)

 

尾身氏、GoTo停止求める。政府の新型コロナウイルス感染症分科会の尾身茂会長は9日の衆院厚生労働委員会で、感染状況が2番目に深刻な「ステージ3」相当の地域について、「人の動き、接触を控えるべき時期だ」と述べ、観光促進事業「Go To トラベル」を一時停止すべきとの認識を示した。委員会では「トラベル」を利用した団体旅行で5人以上のクラスターが8件発生していることを政府が明らかにした。

トラベルをめぐっては、東京大の研究者らのグループがインターネットを使った調査の結果をまとめている。8月末から1か月間の調査には2万8千人が回答し、「トラベル」の利用者は3289人、このうち過去1か月に何らかの症状が出た人は、頭痛が29.4%(_利用していない人は25.5%)、のどの痛みが20.0%(同11.3%)、せきが19.2%(同11.2%)、発熱が4.8%(同3.7%)、嗅覚・味覚障害が2.6%(同1.7%)だったという。論文は査読前で、旅行前に症状が出た人が含まれているなど、「トラベル利用と症状との因果関係は断定できない」としている。(朝日新聞12月10日)

 

コロナ重症者 13%に血栓症厚生労働省研究班などの調査チームは、新型コロナウイルス感染症の重症患者の13%で、脳梗塞心筋梗塞などの血栓症が見られたとする報告書を公表した。調査チームは「重症例における血栓症の頻度は相当高く、予防すべき重要な合併症と言える」として対策を求めている。(同)

 

 

(コメント)

ファイザーのワクチンに副反応が出た。幸い回復したようだが、過去にアレルギー反応があった人に出るらしい。

 

ファイザーのワクチンの治験段階で激しい副反応が出たということで、米国の医学雑誌にレポートを出した人がいる。カリフォルニア大学看護学校のクリステン・チョイ助教だ。それによると、臨床試験で2度目のワクチン接種を受けた後、チョイ氏は頭痛、寒気、吐き気、筋肉痛などの症状に加えて、約40度近くの高熱が出たという。このような状況であったにもかかわらず、臨床試験を担当していた看護師は、そうした症状は通常の範囲内だと述べ、「2回目の接種の後に反応が出る人は多い」と説明したという。

ファイザーの第1相試験では、18~55歳の成人の被験者のうち、全体の75%がだるさ、67%が頭痛、33%が寒気、25%が筋肉痛を訴え、発熱した人も17%いたという。

チョイ氏はこうした副反応が出てもワクチンの有用性は揺るがないとし、前もって副反応にはよく説明すべきだと述べている。専門家でも発熱したときは慌てたという。

 

どうやら、これからも副反応の事例は出てくるようだ。

インフルエンザのワクチンでも卵アレルギーがある人は副反応が出るらしい。はじめのころは卵アレルギーの人は接種を避けていたらしいが、米国で接種してもかまわないということで決着したという。

 

日本の接種は来年の6月以降らしいので、先行事例をよく見ておくことができるという後発のメリットを享受したい。