歴史が面白い279

令和3年3月21日

  <3月21日>

感染リバウンドの兆し新型コロナウイルスの感染再拡大の兆候が各地で見られている。全国の7日間移動平均の新規感染者は20日時点で1254.8人となり、1週間前より約1割増えた。東京や大阪などの大都市圏は下げ止まりからリバウンド(再拡大)に転じる恐れがあり、地方でも一部に増加の傾向が表れている。緊急事態宣言の全面解除による緩みを抑え、感染対策を継続することが求められる。(日本経済新聞3月22日)

 

コロナ後遺症「脳に霧が・・」新型コロナウイルスの感染後に回復したにもかかわらず、様々な後遺症で苦しむ人が相次いでいる。そんななか、「ブレインフォグ」とよぶ脳に霧がかかったような状態を経験する人が少なくない。ただ、ウイルスとの因果関係や発症する仕組みなどに不明な点が多い。米国は本格的な調査に乗り出した。

ブレインフォッグは頭の中に霧がかかったような状態で、考えたり集中したりすることが難しくなる。日本神経学会理事の下畑享良・岐阜大学教授は「臨床医にとってはなじみの薄い用語だ」と話す。正式な病名ではなく、あくまで患者が訴える自覚症状だ。

(同)

 

コロナ患者数 想定甘いまま新型コロナウイルス感染症の「第3波」などで生じた最大の患者数が22都道府県で想定を上回っていたことが朝日新聞の取材でわかった。都道府県が必要な病床を決めるための患者の最大総定数は、早期に強い対策を取って患者の増加を抑えることを前提とした厚生労働省のシナリオに基づいていた。だがそうした対策が取られず、結果的に患者数の見積もりが甘くなり、病床逼迫につながったといえる。

患者が最も多かった時期、入院が必要な状態の患者の入院調整が困難なケースが「連日生じた」または「散発した」という都道府県は28。うち20は患者数が一時、最大総定数を上回っていた。想定を上回る患者が生じた原因の一つは、厚労省が示した「シナリオ」と現実にずれがあったためだ。(朝日新聞3月21日)

 

緊急事態宣言の全面解除 「早すぎ」51%、「適切」32%朝日新聞社は20、21日に全国世論調査(電話)を実施した。新型コロナウイルス対応で首都圏に出していた緊急事態宣言の解除のタイミングについて聞くと、51%が「早すぎる」と答えた。「適切だ」は32%、「遅すぎる」11%だった。(同)

 

(コメント)

新型コロナは当初、肺炎など呼吸器系に障害を引き起こすウイルスとみられていたが、今は脳を含むさまざまな器官に長期的なダメージを与える可能性があることが分かってきたという。

ニューズウィーク日本版(3月23日)に「コロナが脳に与える未知のダメージ」という記事がある。記事の内容はつぎのとおりだ。

武漢の新型コロナ患者200人以上を対象とする調査研究によると、全患者の35%、重症者にかぎると45%に神経系合併症が見られた。・・フランスの研究では、患者の67%に神経系疾患がみられたという。

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1918年のスペイン風邪の流行後は、世界で推定100万人が嗜眠性脳炎と呼ばれる神経変性疾患を患った。パーキンソン病のように筋肉がこわばる病気で、神経学者で作家でもあるオリバー・サックスが映画化された小説「レナードの朝」で描いたことでも知られている。しかし、その原因は完全には解明されていない。

 

米国で本格的な研究が始まったところだが、解明は長期戦になるとみられている。

 

コロナの後遺症がこれから注目されてくるのだろう。