歴史が面白い419

令和3年8月8日

  <8月8日>

「爆発的な感染拡大」が進行。五輪は、感染拡大傾向が続く中でスタートした。都内では、1日あたりの新規感染者数が五輪開幕日の7月23日まで34日連続で前週の同じ曜日より多かった。

五輪期間中に爆発的な感染拡大が進行する中、急増しているのが自宅療養者だ。

政府は、重症者向けの病床確保を理由に、入院の対象者を絞り、軽症患者と一部の中等症患者を自宅療養とする方針を打ち出した。都内の自宅療養者数は8月7日現在で1万8444人。同じ土曜日の五輪開幕前の7月17日の約7倍に上った。

                  7月23日     8月7日      

新規感染者数            1359人     4566人

陽性率(週平均)          12.9%    22.3%(8月6日)

入院患者数             2558人     3485人

自宅療養者数            5172人    1万8444人

都民のワクチン接種率(2回)    18.0%     25.0%     

 (朝日新聞8月8日)

 

(コメント)

自宅療養の問題がこのところ新聞記事に頻繁にのせられている。

都内では8月7日に1万8444人が自宅療養だ。

陽性率も現在22%にあがり、感染拡大は止まらない。

これからも新規感染者が増加する都度人数は積みあがっていき、

悲惨な事態がさらに増えていくだろう。

 

朝日新聞の同日に記事に感染手記が載せられていた。

都内の50代の女性が五輪開幕当日に感染が判明。

すると同居する娘が39度以上の高熱を出し自宅療養が始まる。

都の24時間電話相談に電話するもつながらない。

血中酸素濃度が低下していく。

やっと電話がつながり、救急車を呼ぶことになったが受け入れ病院が見つかるまで3時間かかる。

今度は息子と基礎疾患の夫も感染。

その後、発症9日目に女性本人が肺炎を起こし緊急入院。

 

家族全員が感染、介護した本人も緊急入院ということになった。

「誰でも入院が必要になる可能性がある。オンライン診療を常に受けられる仕組みが必要で、自宅療養はコロナには不適切」と本人はいう。

 

医療が受けられない、ということは医療崩壊といっていい。

今回の「第5波」ですでに自宅療養で1人が亡くなられている。

これからもますます電話はつながらなくなり不幸な事態は増える可能性はある。

 

前回こここでも書いたが、家庭から隔離をしないと感染はおさまらない。

ここまできたら、大規模な集中病床(体育館にベッドを並べるイメージ)を確保するなど野戦病院のようなことをしないとこの局面は打開できないと愚考する。

病院のキャパシティを超え、今ここに国民の生命の危険がある。

五輪が終えた今、さらなる抜本的な施策を政府に期待する。 (了)       

 

 

祭典に第5波、薄氷の対策東京五輪新型コロナウイルスの感染「第5波」の中で 17日間の日程を終えた。懸念された「五輪発」の感染拡大はみられなかったが、外部接触の遮断を目指した「バブル環境」はルール逸脱などで脅かされた。猛暑を巡っては、複数競技で開始時間を変更するなど対策の限界を露呈。教訓は2022年以降の大会に引き継がれる。

大会組織委員会によると、7月1日以降に選手や関係者で計436人の陽性者が確認された。4万人超が来日し、国内外の選手・関係者に約62万回の定期検査を実施。陽性率は0.02%(6日時点)だった。

選手の陽性者は32人でいずれも海外勢だった。クラスターと認定されたのは選手ら6人の陽性が判明したギリシャのアーティスティックススイミング(AS)の選手団にとどまった。IOCに独立した立場で助言する専門家は選手の感染について「検査結果をみると、東京に来てからの感染ではないと考えられる」と話した。自国を出る前や移動中に感染したもののウイルス量が少なく、空港検疫で検知されずに選手村などへ到着後に陽性が判明したとの見方だ。

大会後半には会場や選手村に出入りする清掃や輸送、物品搬入といった委託業者の感染が増えた。大会関連の陽性者の54%(236人)を占める。国内の関係者は来日した人と違い、14日間の公共交通機関不使用などのルールは課されない。

日本経済新聞8月9日)

 

感染6日連続1万人超新型コロナウイルスの国内感染者は8日午後8時現在、新たに1万4472人が確認された。前週の同じ曜日より4300人多く、6日連続で1万人を超えた。(朝日新聞8月9日)