歴史が面白い423

令和3年8月12日

  <8月12日>

強める語気 対応急ぐが。「本当に有事そのもの。緊急事態であります。」12日の新型コロナウイルスの東京都モニタリング会議の終了後、国立国際医療研究センターの大曲貴夫氏は記者団にそう話した。個々人に落とし込むとどうなるかー。大曲氏は「知らないうちに感染し『ちょっと風邪を引いたかな』と家で休み、誰にも気づかれないうちに容体が急変する」と説明。「救急車を呼んでも、医療が見つからないかもしれない。こういうことが現実に起こっている。自分の身は自分で守っていただくしかない」と語気を強めた。

肥満や基礎疾患などある感染者の重症化リスクを減らせる効果があるとされる「抗体カクテル療法」について、都はすでに都立・公社病院で約20床の専門病床を確保しているという。(朝日新聞8月13日)

 

病床使用率、滋賀・沖縄8割超新型コロナウイルス感染者の病床使用率が地方でも上昇している。滋賀県の病床使用率は81.0%で、4日に初めて100人台の新規感染が確認されるなど、感染が急拡大した。これまで軽症者以上は原則入院としてきたため、入院する患者が大幅に増えた。今後は重症化リスクの低い軽症者を宿泊療養施設に切り替える。

福井県は304床を確保していたが、使用率は70%に一時迫った。今後の感染者増加を見据え、県は福井市内の体育館を臨時の医療施設として8月から確保。軽症者向けの100床を追加した。沖縄県は12日、入院調整中の患者の一時待機施設の要員として自衛隊に看護官らの派遣を要請した。

日本経済新聞8月13日)

 

(コメント)

東京の状況は災害だという。

大曲氏の発言をみると医療崩壊だ。

人流が止まらないからか、自分の身は自分で守れと突き放されてしまった。

 

地方も医療体制が逼迫化してきたがまだ余裕がある。

なかでも福井県の対応は、このブログでも言ってきた体育館にベッドを100床作ったという。

こういうのを先手先手の対応という。

東京は抗体カクテル療法で専用病床が10床確保したという。

この機に及んでというか、10床だ。

 

今東京で自宅療養している人は東京都のHPで調べると、

13日で2万1723人でそのうち入院調整中の人が1万2574人いる。

この1万2574人の中には抗体カクテル療法を必要とする人が何人いるのだろうか。

抗体カクテルを持ち出してコロナ対応しているとアピールしているつもりだろうが、

平時ならともかく1万2千人の待機者がいる現状では持ち出すのも憚れるはずだ。

ここまでくると対応策は少なくとも100人単位で効いてくる施策だ。

東京都にも福井県のような対応を期待したい。(了)

 

 

「東京の人流半減を」。国内で12日、新たに報告された新型コロナウイルス感染者が1万8800人を超え、過去最多を更新した。東京都で4989人確認されたほか、大阪府、埼玉県、福岡県でそれぞれ最多の1654人、1528人、1040人が確認された。都内のコロナ感染の重症者は前日から21人増の218人と、初の200人超となった。自宅療養者も2万726人で、初めて2万人を上回った。都のモニタリング会議で専門家は足元の感染拡大を「制御不能な状況」と言及。こうした状況を受け、政府の新型コロナウイルス対策分科会は8月26日までの2週間の集中的な対策を求める提言を公表した。東京の人流を緊急事態宣言を出す直前の7月前半から5割減らす必要があると指摘した。

混雑した場所への外出の半減を要請し①百貨店地下の食品売り場やショッピングモールへの人出を強力に抑制②テレワークのさらなる強化③県境を越える移動を控えるーことなどを挙げた。

厚生労働省の専門家組織は医療体制が「災害に近い状況」と分析。尾見茂会長は「一般医療をある程度制限する時期に今はある」と述べた。

日本経済新聞8月13日)

 

宿泊療養 医師らフル稼働新型コロナウイルス「第5波」で、宿泊療養施設に入る軽症者や無症状の陽性者が急増している。全国では4日時点で1万3千人を超え、これまでで最多となった。東京都や大阪府の使用率は6割に迫る。ケアする医師や看護師は人手不足が続き、収束が見えないまま瀬戸際の状況が続く。

日本経済新聞8月13日)

 

人流抑制 高いハードル新型コロナウイルスの感染急拡大は、政府の分科会が「東京の人流5割削減」を提言する事態となった。背景には緊急事態宣言による人流抑制の効果減少があり、1回目に6割減った主要駅周辺の人出は、4回目は1割以下にとどまった。医療の崩壊を防ぐには人流抑制に加え、重症者が増えている40~50代のワクチン接種の加速など対策の総動員が欠かせない。

日本経済新聞8月13日)

 

 

 

重症者1週間で7割増。東京都が12日開いた新型コロナウイルスのモニタリング会議で、8月11日時点の重症感染者(都基準)が197人と前の週から7割増えたことが報告された。都は治療薬「抗体カクテル療法」を一部の宿泊療養施設でも使用するなど重症化防止を進める。容体が急変した自宅療養者を都立・公社病院で一時的に受け入れる搬送困難者向けの入院待機ステーションの整備や都医師会などと連携した自宅療養者の訪問診療体制の強化などを進める。

日本経済新聞8月13日)

 

コロナ起源、米中の攻防激化新型コロナウイルスの発生起源を巡って、米中が火花を散らしている。米国は野党・共和党が「中国の研究所から流出した証拠がある」と主張し、バイデン米大統領の指示で別の調査も進む。中国は対抗措置として米起源説を持ち出して国内外で宣伝工作を展開し、情報戦の様相を呈してきた。

米情報機関は8月下旬に報告書をまとめるとみられ、その内容が当面の焦点だ。

日本経済新聞8月13日)

 

救急現場「災害だ」新型コロナウイルスの感染が急拡大し、医療の現場は「災害時の状況」とも言われる。首都圏の病院ではベッドが埋まり、救急患者の受け入れが日に日に厳しさを増す。一般の医療への影響も出始めた。助かるはずの命が救えなくなると危惧される。(朝日新聞8月13日)