令和3年9月6日
<9月6日>
ワクチン格差 世界で拡大。20カ国・地域(G20)は6日、ローマで開いた保健相会合で、ワクチンの公平な分配など新型コロナウイルス危機に多国間連携で対処する共同宣言を採択した。世界で変異ウイルスが猛威をふるうなか、途上国と先進国のワクチン格差は広がる一方で、製薬会社は増産を急ぐ。
議長国イタリアのスペランツァ保健相は閉幕後の記者会見で、ワクチン接種について「誰も置き去りにしてはならない」と強調し、途上国向けの分配と現地生産の支援は急務だと訴えた。5日からの会合には、WHOのテドロス事務局長も参加した。
(日本経済新聞9月7日)
(コメント)
世界のワクチンの接種で格差が広がっているという。
地域の状況を大雑把にみると下の世界地図だ。
色が薄いのが接種が進んでいない地域だ。
これを見ると低いのはアフリカである。
接種率が高い順に各国の状況を調べた。(チャートで見るコロナワクチン 日経新聞(9月7日更新)
累積接種回数 人口100人あたり接種回数 (#は100万回未満の国)
1.UAE 188.2回 26.フランス 131.7回
2.ウルグアイ 165.9 27.イタリア 131.3
3.パラオ 162.0 # 28.モルディブ 129.4 #
5.カタール 159.4 30.オランダ 127.1
6.マルタ 159.0 # 31.フィンランド 126.9
9.チリ 155.3 34.クック諸島 124.0
10.バーレーン 152.7 35.ドイツ 123.7
11.中国 150.8 36.モーリシャス 123.6
12.ニウエ 149.1 # 37.ルクセンブルク 123.5 #
13.デンマーク 148.0 38.オーストリア 121.5
14.セーシェル 147.0 # 39.カンボジア 120.9
15.アイスランド 146.7 # 40.ハンガリー 120.2
16.ポルトガル 146.4 41.アンドラ 118.8 #
17.カナダ 143.2 42.ナウル 117.6 #
18.スペイン 141.9 43.トルコ 116.4
19.ベルギー 141.4 44.リトアニア 115.2
20.アイルランド 139.8 45.エクアドル 114.9
21.サンマリノ 137.5 # 46.マレーシア 114.0
22.英国 137.3 47.リヒテンシュタイン 113.5 #
23.ブータン 137.0 48.米国 112.8
24.モンゴル 134.8 49.スイス 112.8
25.ノルウェー 133.6 50.サウジアラビア 111.1
51.パナマ 109.9
52.日本 108.7
52位の日本まであえて全部載せてみた。
どうだろう、アフリカ以外の小国でも接種率は進んでいる。
ニウエ、ナウルは太平洋に浮かぶ国である。
小国でも政治力で調達し自国民に接種しているのだ。
別の理由で米国は48位である。
これをみると国ごとの事情が垣間見えて興味深い。(了)
ファイザー製 来月輸入完了。河野太郎規制改革相は6日、米ファイザー社製の新型コロナウイルスワクチンについて、2021年の契約分の輸入が10月中に完了する見通しだと発表した。残り1400万回分の輸入は10~12月になる予定だった。
12歳以上の最終的な接種率の見込みにも触れ、全国平均で88%ほどになりそうだと明かした。各都道府県が推計した結果をもとに算出した。
河野氏は1400万回分に関し、自治体への供給に加え、厚生労働省が3回目の接種を実施する場合にこれを充てる可能性を示唆した。
(日本経済新聞9月7日)
回収ワクチン 死亡確認3例目。厚生労働省は6日、米モデルナ製の新型コロナウイルスワクチンについて、異物混入の疑いで使用を見合わせたロットで、接種後の死亡事例を新たに1件確認したと発表した。同じロットではこれまで接種後の死亡例が2件確認されていた。同省は3件すべてについて「ワクチン接種と死亡の因果関係は不明」と説明している。接種後の死亡が確認されたのは49歳の男性で、そばアレルギーがあったという。8月11日に2回目のワクチンを接種し、翌12日に死亡。死因は「情報収集中」としている。
ワクチンの製造ナンバーは「3004734」で、接種回数は約52万回分にあたる。国は同じラインで製造した他のロットでステンレススチールの混入が確認されたことから、接種を中断。国内流通を担う武田薬品工業が自主回収を進めている。
(日本経済新聞9月7日)
入店時に接種証明。新型コロナウイルスワクチンの接種証明書を巡り、政府が近くまとめる日本国内での活用方針の原案が6日分かった。民間が提供するサービスなどで、店舗や会場の入場時に提示を求めることが可能だと明記した。
接種証明書の活用は「幅広く認められる」とし、具体例に商品の割引や特典の提供などをあげた。就職や入学といった場面でワクチン接種を要件とするのは不当な差別にあたる可能性が高いとも指摘した。
(日本経済新聞9月7日)
酸素濃縮器「在庫切れ」。自宅で療養する新型コロナウイルス感染者の急増で、症状悪化時に貸し出される酸素濃縮器の不足が懸念されている。すでに「在庫切れ」が起きている地域もあり、救急搬送の増加で医療用の酸素ボンベの需要も増している。
(読売新聞9月7日)