歴史が面白い41

令和2年6月5日~6月9日

  <6月5日>

米失業率改善13.3%。米労働省が5日発表した5月の雇用統計は、失業率が13.3%となり、戦後最悪だった4月の14.7%から改善した。市場は20%を見込んでいたが、経済活動の一部再開で人材の職場復帰が進んだ。

 

  <6月6日>  

介護施設、感染警戒続く。米紙ニューヨーク・タイムズの集計によると、米国では9800カ所の介護施設などで23万3千人の入居者・職員が感染した。死者は4万4千人を超え、全米の4割を占めた。英ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスの推計では、フランス、ベルギー、アイルランドではコロナによる死者のうち5割超が介護施設の入居者だった。日本では介護施設での5人以上のクラスター発生はJX通信社の調べでは5月12日時点で29カ所、計558人。厚労省介護施設でのコロナによる死亡者は同19日時点で61人。(同日本全体の死者数773人で7.9%)

 

  <6月7日>

コロナ死者、40万人超。米ジョンズ・ホプキンス大学によると、米東部時間7日午前6時時点で新型コロナウイルスによる死者が世界で40万人を超えた。30万人を超えてから24日間で10万人増えた。10万人から20万人までは16日間、20万人から30万人は19日間となり、死者のペースは次第に鈍化している。世界の感染者数は691万人を超えた。米国が192万人で最多であるが、中南米などの新興国では増加に歯止めがかからない。

 

  <6月8日>

世界マイナス5.2%成長世界銀行は8日、新型コロナウイルスの感染拡大によって、2020年の世界経済の成長率がマイナス5.2%に落ち込むとの予測を公表した。1月時点の予測から7.7ポイントも引き下げ、「第2次世界大戦後で最悪の景気後退」となる。日本はマイナス6.1%と金融危機直後の09年のマンナス5.4%よりも厳しい景気後退になる。

 

世界株 危機下の急回復。世界の株式市場に急ピッチにマネーが流れ込んでいる。日経平均は8日、3カ月ぶりに2万3000円台を回復するなど、実体経済の回復軌道が「U字」や「L字」と予想される中で株価は「V字」回復した。世界全体の株価の動きを示すMSCI全世界株指数も、今年の高値比で9割以上になった。過去にない規模の財政出動と金融政策が楽観を強めている。

 

国内観光そろり再開ユニバーサル・スタジオ・ジャパンは8日、来場者を限定し3カ月ぶりに営業を再開した。感染防止や移動制限への対応が求められる中、旅行のキーワードとなるのが「安全・近場・野外」。

 

  <6月9日>

コロナ陽性率0.4%ソフトバンクグループ(SBG)は9日、グループの社員や医療従事者ら4万人を対象に実施した新型コロナウイルスの感染歴を見る抗体検査の結果を発表した。陽性率は0.43%。これまで東京都などで実施した検査結果と同じレベル。一方、大規模な流行を起こした海外は、スウェーデンが7.3%、米ニューヨーク州は12.3%、米カリフォルニア州ロサンゼルス郡2.1%。

 

PCR 2時間で5000件タカラバイオ新型コロナウイルスの感染の有無を調べるPCR検査で、2時間弱で最大5000件超を検査する手法を開発した。主流のスイス製薬大手ロッシュの手法に比べ処理能力は14倍以上向上する。米食品医療局の緊急使用許可を申請中である。

 

フリーランスの対象拡大。政府は20年度第2次補正予算案を作るにあたり、フリーランスへの支援を強化した。第1次で持続化給付金の対象とならなかった人が出ていた。フリーランスの場合、これまでは主な収入を「事業所得」として確定申告している人しか申請できなかった。事業所得以外の区分で収入を計上している人も対象に加えることにした。ミュージシャンやフリーライター、非常勤講師などが新たに給付対象に加わる見通しだ。

 

 (コメント)

米国の介護施設の感染が酷い。全体の死者の4割を占めるとのことだ。この状況はイタリアなど欧州も同様のようだ。施設職員や施設と関係する人から持ち込まれたりするようだ。日本ではインフルエンザの予防で介護現場でベースとなる衛生面の配慮はされているので、一定程度の防御はされているという。しかしインフルエンザと違うのは無症状者による感染拡大だ。米国では施設の関係者にもPCR検査を広げるようだ。日本も早急に対応すべきである。