歴史が面白い91

令和2年9月13日

  <9月13日>

アストラゼネカ治験再開。英製薬大手アストラゼネカは12日、新型コロナウイルスのワクチンの臨床試験(治験)を英国で再開したと発表した。副反応の疑いを受けて世界で治験を中止していたが、英当局から再開を認められた。他の国でも許可が得られ次第、治験を再開し、早期供給をめざす。(日経新聞9月14日)

 

病床、数より機能の再分類。感染者を受け入れる病床が足りなくなる事態を医療崩壊と呼ぶなら、日本では現時点では医療崩壊は起きてません。OECDの調査によると人口千人当たりの病床数は日本は13.1と突出して多く、OECD加盟国平均の4.7

を大きく上回っています。しかし、病床を種類別にみると、決して十分とはいえません。病床を一般病床、療養病床、感染症病床、結核病床、精神病床の5種類に分類しています。3月末の病院全体の感染症病床は1886で152万を超える病床全体の0.1%を占めるにとどまっています。そこで厚労省は2月、緊急時には感染症病床以外の病床への入院が可能であるとの見解を示しました。一般病床を転用す動きが広がり、コロナの入院患者の受け入れが可能な病床は全国で2万を超えています。ただ、都道府県によって差があり、病床数に入院者数が近づいている地方があります。地域医療構想では病床の総数を削減する方向性を打ち出していました。しかし、コロナ対応で病床不足が問題になり、構想を批判する声も聞かれます。コロナ禍は、日本の医療制度が抱える構造問題にメスを入れよ、と迫っています。(同)

 

 

(コメント)

病床数の各国比較は高齢化の進展度合いも考慮しないと一概に言えないだろう。医者の数では日本はOECD平均より低く、千人あたり3.1人という。これも高齢化によって医療需要が異なり、医師から介護士など多職種に移るので、単純比較はできないという。国際比較というよりは、コロナとして使える病床数の余裕度が、感染の拡大でどうなるかをみていくことである。