歴史が面白い113

令和2年10日5日

  <10月5日>

無症状の職員にPCR。東京都世田谷区は新型コロナウイルス対策で、区内の介護施設の職員らを対象に症状のない人のPCR検査「社会的検査」を始めた。10月中に約2000件、11月以降に介護や保育施設の職員ら約2万1000人の検査を予定する。

日本経済新聞10月6日)

 

富士フィルム コロナ判定 感度100倍富士フィルムは5日、新型コロナウイルスの感染の有無を調べる抗原検査キットを開発すると発表した。写真の現像で培った技術を応用し、感度を挙げた。同技術を使わない場合に比べ、ウイルス量が100分の1でも検出できるようになる。年内の開発完了を目指す。(同)

 

トランプ氏が退院トランプ大統領は5日夕、退院した。ツイッターで「コロナを恐れるな」と強調したが、ホワイトハウスでは少なくとも7人の感染が確認され、感染拡大が止まらない。主治医は「完全に困難を乗り越えてはいないかもしれない」と説明し、今後ともトランプ氏の容体を24時間体制で監視する。(同)

 

CDC「空気感染の可能性」。米疾病対策センターCDC)は5日、新型コロナウイルスの感染経路に関する指針を改定し、「『空気感染』で広がることが時々あり得る」と指摘した。感染者との濃厚接触が一般的な経路だと説明しながら、閉じられた空間のなかで感染する可能性に言及した。

指針は、結核やはしか、水ぼうそうのように空気中に漂うウイルスを介した感染を「空気感染」と定義した。そのうえで新型コロナウイルスが空気感染する可能性を初めて取り上げた。一定条件のもとで感染者が6フィート(約2メートル)離れた人にうつしたとみられる証拠があると指摘した。感染した人は換気が不十分な密室で、歌ったり運動したりで大きく呼吸していたという。一方、空気感染より濃厚接触を通じた「飛沫感染」の方が「はるかに一般的だ」と強調した。(同)

 

NY市、店休業見送り。米ニューヨーク州のクオモ知事は5日、新型コロナウイルスの感染が拡大しているニユーヨーク市の一部地域を対象に6日から学校を再閉鎖するよう命じた。飲食店や事業所に対する休業措置の導入は見送った。(同)

 

米英の全映画館 閉鎖へ。映画館経営で世界第2位の英シネワールドは5日、米国と英国の全映画館を一時閉鎖すると発表した。新型コロナウイルスの感染拡大が続き、映画会社が新作公開に消極的なためとした。最大で4万5千人が当面失業する。映画業界回復の道は険しい。(同)

 

パリ、全てのバー閉鎖へ。バリ市は5日、新型コロナウイルスの感染再拡大を理由に警戒レベルを「最大限」に引き上げた。6日から最低2週間、全てのバーを閉鎖する。レストランは従来より厳しい基準を満たすことを条件に営業を認める。(同)

 

世界の感染者「人口の1割」。WHOは5日、世界人口の1割にあたる約7億8千万人がこれまでに新型コロナウイルスに感染したとの試算を公表した。WHOや米ジョンズ・ホプキンス大の集計で確認されていた累積感染者数の20倍以上にあたる。試算の根拠は明かさなかった。(同)

 

 

(コメント)

世田谷区の介護施設の無症状の職員らへのPCR検査や富士フィルムの抗原検査は、明るいのニュースだ。ぜひ進めて検査、追跡隔離の大きなサイクルにつなげてほしい。

 

米国は感染拡大が大統領やホワイトハウススタッフまで感染が拡大し、集団感染、クラスターの様相を示している。落ち着いてきたと思われていたニューヨークでまたも感染が始まっている。欧州ではパリもそうだ。映画館の閉鎖もみると経済がさらに落ち込むことは必至だ。経済が回復し成長軌道に乗ったのは中国ぐらいだ。

 

驚いたのはCDCの空気感染の可能性のアナウンスだ。空気感染の一部であるエアロゾルによる感染については、このブログでも何度も取り上げてきた。WHOも7月に可能性に言及している。人が換気の悪いところで大声でしゃべったり、歌ったりしたところで集団感染しているのは春先から続いている。少し考えれば分かる話だと思う。確証がられなかったということだろうが、スーパーコンピューターの富岳のシミュレーションで明らかである。社会に与える影響の大きさから言及することに消極的になっていたのだろう。今からでもしっかり啓蒙し、米国人にマスクをつけさせなければならない。そうしないと、感染はとまらない。その前にサービス業が壊滅的なことになってしまう。

 

世界の人口の1割(約7.8億人)が感染しているという試算をWHOが公表したという。どういう狙いなのだろう。すでにこれだけ感染しているのだからもうすぐ収束するということなのかわからない。100年前のパンデミックスペイン風邪は一説では世界の3分の1、当時は約18億~20億人であるから、5億~6億人となる。7億人というオーダーでは同じだからすでにスペイン風邪と同程度のパンデミックになっていますということなのか。残念なことに試算の根拠を明かさないということだから、科学的な運営をしているとは言えないのではないか。