歴史が面白い139

令和2年10月31日

  <10月31日>

重症化リスク「目印」で予測新型コロナウイルスに感染した患者が重症化するリスクを事前に予測するマーカー(目印)が相次いで見つかっている。感染者のうち約2割が肺炎など症状が重くなる。軽症の段階で重症化するかわかれば、早期の治療で病気の進行を防げる。

国立国際医療研究センターは重症化のリスクを知る手がかりとなる5つのたんぱく質を見つけた。「CCL17」や「IL-6」など免疫にかかわるたんぱく質の一種で、量が増えると免疫が働きすぎて重症化するとされる。たんぱく質の量を調べて症状の進行を見極める。

同センターは国に検査薬などとして承認を申請。認められれば新型コロナウイルスの診断で検査薬が使える。(日本経済新聞11月1日)

 

 

(コメント)

厚生労働省の新型コロナのアドバイザリーボードの資料に「新型コロナウイルス感染症の゛いま゛についての10の知識(2020年10月時点)」がある。日々新たな知見があるコロナの今10月の知識を確認する資料だ。そこに重症化リスクの今の知見がある。感染が確認されたら重症化する割合は約1.6%、50歳代以下で0.3%、60歳代以上で8.5%とある。また死亡する割合は約1.0%、50歳代以下0.06%、60歳代以上5.7%となっている。これは6月以降の統計で5月以前はそれよりかなり高い数字となっている。全体の数字で見ると重症化する割合は1.6%が9.8%、死亡する割合は1.0%が5.6%だった。これは治療法が分かってきたことと検査拡充で早期に診断がされたおかげだ。

また、重症化しやすい人としては、高齢者と基礎疾患のある人でこれは今まで言われてきたことだ。基礎疾患としては、慢性閉塞性肺疾患COPD)、慢性腎臓病、糖尿病、高血圧、心血管疾患、肥満(BMI 30以上)としている。

年齢が大きな影響を与えるとして年齢別にわかりやすく、30歳代と比較したものが示されている。それによると、50歳代は10倍の重症化リスクがあり、60歳代25倍、70歳代47倍、80歳代71倍である。ちなみに20歳代0.3倍、40歳代4倍で、若者にとってのコロナとシニアとってのコロナは全く違う世界であると今更ながら再認識。