歴史が面白い153

令和2年11月14日

  <11月14日>

感染1715人 3日連続最多新型コロナウイルス感染の「第3波」が鮮明になってきた。国内で14日午後9時までに新たに確認された感染者は1715人となり、3日連続で過去最多を更新。大阪、神奈川、千葉、茨城、静岡の5府県は1日当たりの感染者数が過去最多となるなど、都市部を中心に感染拡大が深刻化している。(日本経済新聞11月15日)

 

福祉施設で検査拡充。各地の自治体が福祉施設などを対象に、無症状でも新型コロナウイルスの感染状況を調べる検査を拡充している。

10日は札幌市内の特別養護老人ホームで入所者と職員で計50人以上が感染するクラスターが生じた。厚生労働省は感染が拡大している地域では、職員や入所者を対象に幅広く公費で検査できるとしている。

神戸市は11月中に、介護施設や障害者施設の職員を対象に新型コロナ感染の有無を調べるPCR検査を始める。

広島県も11月、介護施設などの職員向けに月1回の抗原検査を始めた。

こうした検査を巡っては、東京都世田谷区が先行地域として知られる。10月から介護施設保育所など1000以上の施設に勤務する約2万6000人を対象に、体調や感染の疑いの有無にかかわらずPCR検査をする事業を進めている。(同)

 

未知の病原体82万種新型コロナウイルスのように動物から人に感染する「人獣共通感染症」の危険性を指摘する報告書が公表された。人に感染する可能性のある未知のウイルスが哺乳類や鳥類に最大82万種あり、野生動物の取引や農業の拡大などが感染症の発生を促す要因になるという。

報告書は、各国の科学者が参加する政府間組織「生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学政策プラットフォーム」が10月にまとめた。

人獣共通感染症はこれまでに200種類以上が確認されていて、人の感染症の6割が人獣共通感染症だという。近年パンデミックが起きたインフルエンザやSARS、MERS、新型コロナは人獣共通感染症だ。毎年5つ以上の新しい人獣共通感染症が発生しているという。

経済損失は深刻だ。新型コロナによる損失は7月までで推定8兆~16兆ドルに達するという。

感染症が増える要因には経済活動による開発がある。報告書は農業や野生生物の取引の増加などを指摘した。世界の野生生物の取引額は過去15年間で5倍以上になったという。(同)

 

 

(コメント)

感染拡大が止まらない。3日連続で過去最多となった。世界中で感染は拡大している。

最低でも2年は続くではないかという話がいろいろのところから出てきた。

今はまさにパンデミックの真っただ中で悲観的な話であふれている。この嵐が過ぎるまで当面じっとしておればいいのか、ということでもないらしい。

今回のようなウイルスはたまたま出てきたものではなく、その予備軍である未知の人獣共通感染症は82万種もあるそうだ。そして毎年5つ以上の人獣共通感染症が発生しているという。要因は経済活動による自然への介入だ。しかしこれは止められない。発展途上国を中心とした人口の増大が見込まれており、その人たちを食べさせていくには経済のパイの拡大は必然となる。

したがって、これからもこのようなパンデミックは起こる。日本の台風のように毎年とはいわないが、定期的にやってくる、という前提で世の中を変えていかなければいけない。当面じっと嵐が過ぎるのを耐え忍ぶでは済まないのだ。

それには世の中をパンデミックに強い社会に変えていく。中長期的な対応に手掛けていくことで、医療・健康をひとつの成長産業として育成していくぐらいにしてもいい。今回のパンデミックに正面から対峙していくような気構えが必要だ。