歴史が面白い172

令和2年12月4日

  <12月4日>

経済成長に大型基金。政府の追加経済対策案は、新型コロナウイルスの感染拡大への当面の対策と中長期的な経済成長の両方を同時に追求する内容となった。

当面の対策は、

 病床や宿泊療養施設確保に交付金増額

 小児科などの診療報酬に特例措置

 PCR検査の自己負担分を公費負担に

 地方創生臨時交付金の拡充

 GoToキャンペーンを6月末まで延長

 雇用調整助成金の特例を2月末まで延長

である。(日本経済新聞12月5日)

 

五輪追加経費2940億円東京五輪パラリンピックの延期や新型コロナウイルス対策に伴う追加経費が2940億円に上がり、東京都が1200億円、大会組織委員会が1030億円、政府が710億円を負担することで4日、合意した。

開催費は開催都市の都と組織委が負担するとの原則のもと、費用負担に距離を置いてきた政府は、今回コロナ対策の約6割を引き受ける。(同)

 

「超低温」ワクチン供給網急ぐ。英国で7日、米国で12月中旬にも始まる新型コロナウイルスワクチンの接種に備え、各国が供給網の整備を急いでいる。第1弾となるファイザー製ワクチンはセ氏マイナス70度の低温で輸送・管理する必要があり、医療機関などに届ける供給網づくりが課題となる。

英政府は同ワクチンを計4千万回分確保し、英BBCによると初回の80万回分が3日、英国に到着した。病院50か所でワクチンの受け入れが体制が整った。

日本でも物流企業が輸送の準備に入っている。日本航空はワクチンの空輸を担う専門チームをこのほど立ち上げた。日本郵船傘下の郵船ロジスティックは年内にも輸送チームをつくり、空輸から陸運までの輸送網を構築する。マイナス70度にも対応できる超低温冷凍庫を手掛けるPHCホールディングスは、21年1月から生産能力を現在よりも3割強増やす。PHCは超低温冷凍庫の世界市場で2割、国内で過半のシェアを握る大手だ。(同)

 

医療機関支援へ補正予算1.8億円 杉並区。杉並区は4日、新型コロナウイルスの入院患者を受け入れる医療機関を支援するため、約1億8500万円の補正予算案を定例議会に提出し、議決した。

区内の感染症診療協力医療機関に、新型コロナウイルス感染症の専用病床を利用した患者1人あたり1万円を助成する。また、医療従事者が新型コロナウイルスに感染するなどして休業した医療機関に対して、診療所は1日当たり5万8千円、病院は診療科につき同18万2千円を最長10日間助成する。期間はどちらも今年11月から来年3月まで。(朝日新聞12月5日)

 

(コメント)

杉並区で医療機関支援の補正予算がとおった。ここでもまた、コロナを受け入れている病院の運営が厳しい現実が示された。大阪の十三の病院の例は先日記載した。旭川でも病院のクラスターが発生している。

杉並区の場合は直前の11月に、区内荻窪病院で看護師や入院患者を含む20人の院内感染によるクラスターが発生している(NHK首都圏ニュース)。看護師の一人は陽性判明後休業し12月末に退職すると病院のHPで公表されている。まさに支援の対象となりうる事態が起きている。

たぶん全国で具体的な病院で医療崩壊に近い事態が起きているのだ。