歴史が面白い209

令和3年1月10日

  <1月10日>

新たな変異種確認厚生労働省は10日、ブラジルから羽田空港に2日に到着した10~40代の男女4人が、新型コロナウイルスでこれまで確認されていないタイプの変異種に感染していたと発表した。

空港検疫で陽性が判明し、その後ウイルスを国立感染症研究所で解析したところ、英国や南アフリカで流行しているものと共通部分があるものの、一部が異なる新たなタイプと確認された。(日本経済新聞1月11日)

 

変異種感染 国内34人に厚生労働省によると、国内での新型コロナウイルスの変異種への感染確認は計34人になった。このうち海外からの入国者以外では、英国で流行するタイプへの感染が10日に判明した2人を含め計3人となった。

同省は10日、東京都の20代の男女3人について、英国で流行する変異種への感染が確認されたと発表した。2人は英国から到着後に陽性が判明した30代の男性と会食していた。この男性は当時、自宅待機が求められる健康観察期間中だった。会食には10人が参加していた。(同)

 

不特定多数にPCR。政府は3月にも不特定多数を対象にした新型コロナウイルスのPCR検査を始める。都市部の人が集まる場所で毎日数百件から数千件検査し、無症状者を含めた感染の全体像把握に役立てる。(同)

 

米、ワクチン接種に遅れ。米国で新型コロナウイルスのワクチン接種ペースに遅れが目立つ。米政府は2020年末までに2000万人の接種を目標としていたが、実際にはその2割程度にしか満たない。

普及遅れには供給問題がある。十分な供給量を確保できるのは年半ば以降になりそう。

副作用への懸念も普及の妨げだ。CDCは6日、ファイザー製のワクチンを最初に接種した約190万人のうち、「アナフィラキシー反応」と呼ぶ深刻なアレルギー反応を起こした事例が21件あったと公表した。米ピュー・リサーチ・センターの調査では「ワクチンが利用可能になったら接種する」と答えた米国人は6割にとどまる。(同)

 

新型コロナ、免疫を抑制か新型コロナウイルス感染症が重症化する仕組みの解明が進む。免疫が働くために欠かせない情報伝達物質の生成をウイルスが邪魔していた。免疫を働かせる役割をするのが情報伝達物質の「インターフェロン」だ。インターフェロンが少なすぎると、体内でウイルスが増え続け、重症化につながる可能性がある。

米マウントサイナイ医科大学などの研究チームは、ウイルスにあるたんぱく質「ORF6」に注目した。ORF6がインターフェロンを作る過程で必要な物質の働きを妨げていた。(同)

 

関西3府県の緊急事態要請菅義偉首相は10日、新型コロナウイルスの感染が急拡大する大阪、京都、兵庫の3府県による緊急事態宣言への追加要請について、「必要であれば、すぐ対応できるような準備はしている」と述べた。そのうえで「数日の状況を見る必要があるということだ」とし、専門家らの分析結果を待って判断する考えを示した。(朝日新聞1月11日)

 

「制御不能」ロンドン切迫。英国が変異した新型コロナウイルスの急拡大に苦しんでいる。3度目のロックダウンに入った首都ロンドンでは、市長が「ウイルスの感染は制御不能の状態」とし、医療崩壊の危機を訴えた。政府はワクチン接種を急ぐが、順調にいくかは不透明だ。

英政府は昨年春の感染第1波を機に、人工呼吸器を大量調達し、ロンドン市内には五輪会場だった施設に4千床の専門病院も急きょつくった。だが、英BBCは昨年末、実際には人手不足で専門病院が運営できるか不透明だと指摘。

政府は大規模なワクチン接種計画を練る。高齢者介護施設の入居者と職員、70歳以上の高齢者、医療従事者、医療リスクの高い人の4類方約1500万人への接種を優先し、2月15日までに1度目の接種を完了させる方針だ。一方で、7日時点で接種を受けたのはまだ約150万人。今後は週200万人ペースで滞りなく進める必要がある。(同)

 

(コメント)

変異種の市中感染が始まった。

残念な実例が判明した。英国から帰国者が陽性で自宅待機中なのに、10人の会食に参加し、2人に感染させたのだ。これが英国で流行している変異種と後から分かったのだ。2つの間違いを起こしている。1つは自宅待機中なのに外出したこと、2つ目は10人の会食に参加したことだ。

若者は重症化リスクが低いので、分かっているが行動の抑制が切実に効かない。

このようにして変異種の市中感染がはじまり、急拡大となる。

政府の分科会の尾身会長が急所を外さなければよいといったが、まさに急所である会食をそれも10人としてしまった。実例として学習しなければならない。