歴史が面白い274

令和3年3月16日

  <3月16日>

血栓との関係、検証続く。英製薬大手アストラゼネカ新型コロナウイルスワクチン接種を一時的に見合わせる動きが欧州で広がっている。接種後に血栓ができる疑いがあるためだ。因果関係は不明な点が多く、同社は安全性に問題はないと主張。WHOも接種は続けるべきだとの立場だ。欧州医薬品庁(EMA)はワクチン接種と血栓との因果関係の検証を続けており、結論を18日にも出す。(日本経済新聞3月17日)

 

自殺者11年ぶり増 2万1000人警察庁厚生労働省が16日に発表した2020年の自殺者数(確定値)はリーマン・ショック後の09年以来、11年ぶりに増加した。女性や若年層の自殺が増えている。新型コロナウイルスの感染拡大を背景に、経済的な苦境に追い込まれたり、孤立に陥ったりする人が増えているとみられる。

男性は1万4055人と11年連続で減少したのに対し、女性は7026人と2年ぶりに増加に転じた。年代別では、40代が3568人(前年比142人増)と最も多く、中高年層の割合が高かった。50代、60代が減少したほかは増加し、特に20代が404人増(19.1%増)の2521人と最も増加率が高かった。

インターネットを使ったチャット相談窓口を20年3月に開設したNPO「あなたのいばしょ」の大空幸星代表は「コロナの影響による雇用環境の悪化が自殺の増加に影響した可能性がある」とみる。「コロナで職を失った」「パート先を解雇された」など、非正規雇用若い女性からの相談が目立つという。

政府は、他人との接点が少なくなって孤独を感じたり、社会的、経済的に孤立したりする人が増えたことが自殺者増の要因の一つになっているとみて対策強化に乗り出している。(同)

 

都内の重点拠点 接種遅れ。東京都内で新型コロナウイルス患者を重点的に受け入れている都立・公社病院14カ所の半数で、医療従事者へのワクチン接種がまだ始まっていない。病院関係者からは「優先的に接種されないのはおかしい」と不満の声も出ている。

16日までに14病院に聞き取ったところ、実質的な専門病院である広尾病院墨東病院大久保病院など7病院で、ワクチン接種が始まっていなかった。都は1月から都立・公社病院でコロナ患者を優先して受け入れ、うち3病院は実質的な専用病院として運用する方針を掲げている。都内で5000床確保している病床のうち、都立・公社病院が1700床を占める。

ワクチン保管用の超低温冷凍庫を備えて1000人以上の医療従事者に接種する「基本型」施設と、基本型施設からワクチンを移送する「連携型」施設のうち、基本型から優先接種は始まっている。都担当者は「基本型施設であるかどうかや、コロナ患者の入院者数などいくつかの指標を踏まえ、総合的に判断して接種の順番を決めている。都立だからと優先するわけにはいかない」と説明する。既に接種が始まっている都立病院の関係者も「半分の職員は接種できたが、次回いつ届くかわからない」と話し、迅速な接種を求めている。(同)

 

変異型 国内初の死者。神奈川県は16日、新型コロナウイルスに感染して死亡した患者2人について、変異ウイルスに感染していたことが確認されたと発表した。いずれも感染経路はなどは不明で、海外への滞在歴はなかったという。患者2人は70歳代男性と50歳代男性で、いずれも3月に入ってから死亡した。(同)

 

 

(コメント)

コロナ患者を重点的に受け入れている都立の病院でワクチン接種が遅れているという。重点拠点病院14病院のうち7病院で接種が始まっていないという。

都の担当者は超低温冷凍庫を備えた施設などから接種を始めており、都立病院だからと言って優先するわけにはいかないという。

ワクチンは超低温下におかないといけないなど取り扱いが大変なことはわかるが、モノ中心の運営で優先順位を決めているようだ。

問題なのは、そもそもなぜ医療従事者が一番の優先順位になっているのかという点だ。

リスクが高い従事者を優先するということなら、一番コロナ患者を受け入れているところを優先すべきだ。理由は都立病院だからということではない。もちろん都立病院で一番コロナ患者を受け入れているのだが。

一度にワクチンが行き渡らなければ、コロナ患者に対応している医療従事者にワクチン接種ができる施設に来てもらえばいいのではないか。

一度決めたことを墨守するのではなく、状況に合わせ柔軟に対応すればいいだけだ。

本来の趣旨を考えればそうすべきである。