歴史が面白い334

令和3年5月15日

  <5月15日>

3道県緊急事態入り新型コロナウイルスの緊急事態宣言が16日、北海道、岡山、広島の3道県に適用された。31日を期限とする宣言の適用自治体は9都道府県に増える。また、16日には宣言に準じる「まん延防止等重点措置」が群馬、石川、熊本の3県に適用された。(日本経済新聞5月16日)

 

届かぬ治療 自宅に3万人新型コロナウイルスの感染拡大で、自宅での療養を強いられる人が全国で急増している。病床が足りず、重症化リスクがある人も入院できていない。医師の往診やオンライン診療といった対策も十分に行き届かず、自宅療養中に死亡する例も目立つ。「第4波」で変異ウイルスの感染が広がる中、問題の根幹である病床不足の解消など、感染者を支援し救うための「総力戦」が急務となっている。

厚生労働省によると、全国の自宅療養者は4月7日時点の7269人から約1か月で4.7倍の3万4537人(5月12日時点)に急増、第3波のピークだった3万5394人(1月20日時点)に迫る勢いだ。

事態が最も深刻なのが大阪府だ。3月以降の第4波で1日1000人を超す新規感染が続く中、入院先などが見つからず待機中だった人を含め計18人が自宅で死亡。第3波の1人から急増した。自宅療養者は15日時点で1万3449人に上り、第3波のピークだった1月下旬の約5倍。(同)

 

20府県 病床使用5割超新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、今月11日時点の病床使用率が20府県で「50%以上」となったことが、厚生労働省の集計で分かった。感染力が強く、重症化しやすいとされる変異ウイルスが広がったこともあり、1か月前の6府県から急増。地方でも医療の逼迫が起きつつある。(同)

 

アストラ製 20日承認判断。政府は、英製薬大手アストラゼネカ製の新型コロナウイルスワクチンの製造販売について、20日に承認の可否を判断する。同日開かれる厚生労働省の専門家部会で、米バイオ企業モデルナ製のワクチンとともに議論し、了承されれば、21日にも特例承認する方針だ。(読売新聞5月16日)

 

コロナ対応「福井方式」に学ぶ菅義偉首相は15日、福井県の杉本達治知事と首相公邸で約1時間にわたって会談した。福井県が進める新型コロナウイルス対策と経済活動再開の両立を図る取り組みを聞き取り、緊急事態宣言などの「出口戦略」を探る狙いがある。

福井県では、新型コロナウイルス対策として、感染経路を割り出す積極的疫学調査に力を入れている。その結果、4月の感染者286人のうち、242人(約85%)の感染原因が「マスクなしの会話」によるものと特定。感染対策にマスクが極めて有効と判断し、マスク会食の推進店に10万円の奨励金を交付し、「Go To イート」事業の食事券利用を容認するなど、独自の経済対策を行っている。(同)

 

台湾 感染急拡大。台湾の中央感染症指揮センターは15日、新型コロナウイルス感染者が新たに185人確認され、うち180人は台湾内での感染だったと発表した。この日の感染者数だけで、台湾の累計感染者数1475人の1割以上、台湾内感染の累計344人の半数以上を占めた。(同)

 

 

(コメント)

「福井方式」が菅義偉首相の注目を浴びている。

ウイルス対策と経済活動の両立を図る取り組みだというが、両立の話はここではさておき、感染経路の絞り込みについてコメントしたい。

 

福井県では、積極的疫学調査に力を入れており、4月の感染者286人のうち約85%の242人が「マスクなしの会話」によるものだという。

丁度、変異型の割合が読売新聞(5月13日)で報道されており、福井県は変異型の割合は97%と(5月2日までの1週間)極めて高い。

これから大変重要なことが導かれる。変異型の経路は「マスクなし会話」だということだ。

 

福井は大阪に近く変異型の感染者も当初から出ていた。それに大都市と比べると感染者数もそれほど多くはないため、疫学調査も追いやすい。

そのような様々な要因と知事の積極的な取り組みから、貴重なデータが得られたというわけだ。

全国的に変異型の感染が急拡大しているが、感染力が強く、今までの感染対策では通用しないとも言われている。

どこにポイントを置いたらよいかわからない状況だが、これは重要なデータだ。

マスクなしの会話から感染するなら、何も飲食の場面とも限らない。

近しい人の間との会話など気を付ける場面もある。

たとえば従来型であれば至近距離で長時間の会話で感染リスクがあったのが、そのリスク度合いが上がったのだろう。長時間会話でなくともマスクなしなら感染する、など。

この結果については、専門家の分析が待たれる。