歴史が面白い336

令和3年5月17日

  <5月17日>

大規模接種 システム不備。政府は17日、東京と大阪で進める新型コロナウイルスワクチンの大規模接種の予約受け付けを始めた。架空の接種券番号でも予約できる不備が判明し、初日からシステムの不安を露呈した。当面は対象外の市町村コードでは予約できなくするなど、簡易な対策を検討する。(日本経済新聞5月18日)

 

日本人にも遺伝的特徴慶應義塾大学などの研究チームは17日、新型コロナウイルス感染症で日本人が重症化しやすい遺伝的な特徴を見つけたと発表した。日本人の2割が持ち、65歳未満ではリスクが約2倍になる。日本人が重症化しにくい未知の要因となる遺伝的な特徴は見つからなかった。

研究チームは国内100以上の医療機関と協力し3400人以上の感染者の血液などを集めて遺伝情報を分析した。免疫に関わる遺伝子「DOCK2」の周辺に特定の変化があると、重症化リスクが高まることを見つけた。欧米人にはほとんどなく、アジア人にみられる遺伝的な特徴だという。(同)

 

コロナ重症化リスク研究。今回、慶応大などの研究チームは日本人の血液型による重症化リスクの違いについても分析した。AB型ではリスクが1.4倍高く、O型では同0.8倍と低かった。

別の研究では4万年前に絶滅したネアンデルタール人に由来する遺伝子が重症化リスクに係わっていることも明らかになっている。しかし、ネアンデルタール人由来の遺伝子には重症化リスクを約3倍に高めるものもあれば、約20%下げるものもある。

慢性閉塞性肺炎(COPD)の患者では重症化リスクが5.7倍、がんで3.6倍、2型糖尿病で2.3倍にあがり、肥満では入院リスクが2.1倍、死亡リスクが1.5倍高まるという。高血圧や喫煙もリスク要因となる。

重症化しやすさには医療機関へのアクセスや公衆衛生の水準、生活習慣といった環境要因、年齢や持病などの個人差も大きく影響する。(同)

 

接種遅れ、都市部で鮮明新型コロナウイルスワクチンの高齢者向け接種の進捗に地域間でばらつきがある。人口が集中する都市部での遅れが目立ち、17日に予約が始まった国の大規模接種センターとは別に大型の会場を独自に設ける自治体が相次いでいる。7月末の完了をめざす政府も、積極的な追加支援に動いている。(同)

 

英、店内飲食など可能に。英イングランドで17日、新型コロナウイルス感染防止のための規制がさらに緩和され、店内飲食や屋内での世帯間交流が可能になった。6月までにロックダウン全面解除を目指す政府の「行程表」に沿った措置。ただ、感染力が強いとされるインド型の変異ウイルスの流行が一部地域で続いており、状況次第では行程表に「深刻な混乱」(ジョンソン首相)が生じる可能性も出ている。(同)

 

(コメント)

大規模接種の予約で架空番号で予約ができてしまうという混乱が生じている。

 

そもそも対象が65歳以上の高齢者としているが、手元に接種券がなく予約できない人がいる。東京23区でも区によっては接種券が75歳以上にまず配布しており、それ以下の年齢の人は接種券が発送されていないのだ。要は対象年齢ではあるが、住む区によって申し込めないという事態が起きているということだ。

自治体での接種に混乱が生じないよう、国が細分化などの工夫を呼び掛けており、それに従った区がそうした設定をしたわけだ。

架空番号で予約をしたのも問題だが、公平な扱いに留意してきたつもりの今回の接種の予約の条件にも問題がある。

 

どうして今回の大規模接種に自治体の取り組みと整合性がとれるようにしなかったのかか。きわめて基本的なことなので、情報連携が何もされていなかったとしか思えない。

防衛省厚生労働省の所管の違い、いわゆる組織の縦割りで横の連携ができていないという、典型的な例と言わざるを得ないのではないか。

アメリカなどは大雑把に接種を進めているという。要は少々の不具合は目をつぶり、最大目的の早く国民全員に接種させることを最優先する。

その伝で行くなら何も接種券などいらなく、当日会場で、東京都に住んでおり、年齢が65歳以上を確認できればよいのではないか。

(どうせ自治体と大規模接種センターでの接種者の突合せもしないし)