令和3年9月21日
<9月21日>
コロナ新治療薬 27日に承認審議。厚生労働省は21日、英グラクソ・スミスクライン(GSK)が製造販売承認を申請している新型コロナウイルス感染症の治療薬候補を27日の専門部会で審議すると発表した。軽症から中等症の患者を対象にした点滴薬「ソトロビマブ」で、審査を簡略化する特例承認を希望して6日に申請していた。承認されれば国内で5つ目のコロナ治療薬となる。
ソトロビマブはGSKが米バイオ企業のヴィア・バイオテクノロジーと共同開発した点滴薬で、たんぱく質を使った「抗体医薬」と呼ばれる薬だ。中外製薬の抗体カクテル療法が新型コロナから回復した患者から見つけた抗体をもとにしているのに対し、ソトロビマブはSARS患者から抽出した抗体をもとにした。
抗体がウイルス表面に結合することで、正常細胞へのウイルス感染を阻止するなどの作用があると見込まれている。海外での最終段階の臨床試験(治験)では、投与29日目までのまたは死亡リスクを79%減らした。
(日本経済新聞9月22日)
(コメント)
コロナ治療薬が新たに承認されるようだ。
GSK側の情報を聞くとよさそうだ。
この薬はモノクローナル抗体を使った薬だという。
ただ1種類のB細胞(免疫細胞の1つ)が作る抗体のコピー、
つまりクローンということでモノクローナルだ。
つまり効果がある抗体だけを作り薬にしたものだ。
この薬は酸素療法を必要としない軽・中等症の患者向けで、
1回の点滴だけでいい。
変異株にも有効で、デルタ株やラムダ株を含む懸念される変異株、
注目すべき変異株にも効くそうだ。
米国で緊急使用許可、カナダ、イタリア、シンガポールで一時的承認、
オーストラリアで承認されている。
抗体カクテル療法に加え、治療の選択肢が増えることは前進だ。
期待したい。(了)
東京、新たに253人感染。国内で21日、新型コロナウイルスの感染者が新たに1767人確認された。東京都が同日発表した新規感染者は253人。6日連続で千人を下回り、6月21日(236人)以来、3カ月ぶりに300人を下回った。
(日本経済新聞9月22日)
接種証明 拡大遅れる日本。新型コロナウイルスのワクチン接種証明の利用拡大が遅れている。欧米では入国制限緩和に使われるが、日本では海外からの感染拡大を警戒して厳重な水際対策を続けている。海外出張者などへの接種証明を導入して2カ月近くたつが、帰国時の隔離措置が維持されており、自治体での証明書の発行も限定的だ。
(日本経済新聞9月22日)
コロナ病床 使用率改善。東京都の新型コロナウイルスの感染状況や医療提供体制が改善している。新規感染者数の減少に伴って病床使用率は9月20日時点で36.4%となり、1日時点から29.3ポイント低下した。都は行動制限の緩和の検討を進めているが、感染再拡大(リバウンド)懸念から慎重に移行時期を探る。
今夏襲った過去最大の感染拡大「第5波」により、都内の病床使用率は1日時点で65.7%、入院率は12.9%といずれも国の指標で最も深刻な「ステージ4」だった。病床のうち重症者向けの使用率は1日時点で96.9%とほぼ満床の状態だったが、20日時点では64.3%まで下がった。ただ、重症者用の使用率はステージ4から抜け出せていない。30日の緊急事態宣言の期限が近づく中、重症者用の使用率がさらに改善していくかが焦点になる。
(日本経済新聞9月22日)
緊急事態解除 27日にも判断。9月末を期限に19都道府県に出ている新型コロナウイルス対応の緊急事態宣言について、政府は来週前半にも対策本部を開き、解除するかどうかを決める方向だ。感染状況は全国的に改善傾向にあり、政府は全地域での解除も視野に入れるが、感染指標の推移次第では一部の地域で継続する可能性もある。
(朝日新聞9月22日)
自宅療養死 半数は50代以下。新型コロナウイルスの第5波が東京都内で本格化した8月以降、自宅療養中に亡くなった44人のうち、半数以上の24人が50代以下だったことが都の集計でわかった。
自宅療養者の往診を行う医師は「特に肥満や糖尿病などのリスク要因があると、若い人でも症状が悪化しやすい」と警鐘を鳴らす。
(朝日新聞9月22日)